先週のお話です。


就寝前の寝床で、疲れていた妻から「ボディーフィールド」のお願いがあり、施術することになりました。


施術を始めると、ママを取られた息子達も参戦。「ママ大好き男3人組」による豪華絢爛の「ボディーフィールド」合戦となりました。


各パートに分かれて施術を始めた3人。3分ほど経過した時、長男のよーちゃんの口から驚きの言葉が発せられました。


「ヒッ、ヒッ、フー」。「ヒッ、ヒッ、フー」。


これには、夫婦で顔を合わせてビックリ。「よーちゃん。その言葉何で知ってるの?どこで聞いたの?」と長男に尋ねました。


すると長男は「産まれる時に、ママのお腹の中で聞いたんだよ」と答えました。「こんなことあるんだね」夫婦でまたまたビックリしました。


この言葉に、実は「心当たり」があるんです。


5年前。長男のよーちゃんは予定日を過ぎてもなかなか産まれないため、超過5日目を「出産日」と定めて私も立ち会い、陣痛促進剤を打って「その時」を待つことになりました。


いざ陣痛も始まり、痛さに顔を歪めながらも懸命に頑張る姿に導かれたのか、私は今まで出したことのないような大きな声で「ヒッ、ヒッ、フー」と妻の背中をさすりながら励ましました。


それでもやはり「その時」はきません。そして、長男の心音が弱くなってきました。助産師の妻はそれがどういう事態かがわかっているため、「ごめんなさい。ごめんなさい」と謝りながら号泣。


私もだいぶ動揺しましたが、「1番大変なのはあきちゃん。ここで私が動揺するのは違う。ここに私がいる意味を考えよう」と思い、「大丈夫!」と妻に声を掛け、「ヒッ、ヒッ、フー」の語気を強めました。


その後緊急カイザー(帝王切開)が決まり、私は別室へ。


事前に妻から「出産を簡単に考えないで欲しい。私が死ぬことだってあり得るので、その時は息子をよろしく」と言われていたため、悪夢がよぎる「人生で1番長い」時間を過ごしました。


そして1時間。「オギャア!」という元気な声が聞こえ、助産師さんが長男を抱えて私の元に。「奥さんも無事ですよ」とのひと言に、妻を失う恐怖から解放された私は大号泣でした。


あとから聞いた話では、いつの間にか羊水がほとんどなくなっていて下から産むのは無理だったとのこと。


それでも長男はママとパパの渾身の「ヒッ、ヒッ、フー」を受けて、『産まれるその日』から下から出ようとしてくれていたんだと思います。届いていたんですねえ。


よーちゃんが今も人一倍の「頑張り屋さん」なの理解できた気がして、じんわりと温かくなりました。


人間は不思議なことがいっぱいですね。まだまだたくさんのことを学ぶことが出来る。そんなことを実感した温かい出来事でした❤️


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