朝から元気がなかったんです。妻が。


こういう時はどうしたらいいものなのか?いつも悩みます。声を掛けた方がいいのか?そっとしてあげるのがいいのか?夫婦であっても永遠のテーマです。


今回についてはそっとして、洗濯・上履き洗いを済ませコーヒーを淹れてから出勤することにしました。これが正解かどうかはわかりません。


妻は繊細でストイック。長男のひと言に傷付いてしまったようです。


助産師として、医療の最前線で高いレベルでずっと戦ってきた人。故に彼女にとって100点の結果が出なかった時の落ち込みようが尋常ではないのかもしれません。


一方の私。小学校高学年までは進学塾に通っていたこともあって、いわゆる優等生。100点満点もたくさん取っていました。


中学受験を経て、私立の進学校に自信満々で進みました。しかしながら、そこで現実を突き付けられます。


「お山の大将」「井の中の蛙」の私は大海に放り出され、成績順はあっという間「下の上」のランクとなりました。


天狗の鼻をポッキリと折られ自信喪失した私の記憶は、ここから大学を卒業するまでまさかまさかの曖昧となります。


でも、今になって思うんです。天狗の鼻をへし折られた中学の時に私の本当の人生が始まっていたのではないかと。


私はプライドを保つためなのかなんなのか、記憶を消して自分を守りましたが、この時こそ、100点を取れなくなった自分を受け入れて「では何をしたらいいのか?あるいは楽しいのか?」を考える時ではなかったのかと感じています。


それから30余年。ようやく「私本来の人生」の幕が開いた気がします。時間はかかりましたが「遅過ぎた」とは思いません。「まあそんなもんでしょ」と思います。今の私は生きる気満々ですから。


そんな私が妻に言える言葉は「ママにとって100点に思えない時もあるよ。でもパパが見ている限り、ママはずっと素晴らしいよ」という感じでしょうか。


そして、私自身にも以前より優しい言葉をかけてあげられるようなそんな気がしています。


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