修証義
第一章
総序
生を明らめ死を明らむるは仏家一大事の因縁なり、
生死の中に仏あれば生死なし、
但生死即ち涅槃と心得て、
生死として厭うべきもなく、
涅槃として欣うべきもなし、
是時初めて生死を離るる分あり、
唯一大事因縁と究尽すべし。
生とは何かを明らかにし、死とは何かを明らかにすることは、
仏教徒として最大の課題である。
生死の中に仏の悟りがあれば生死は無くなる。
ただ生死がつまりは涅槃だと心得て、
生死だからといって嫌うべきではなく、
涅槃だからといって願うべきでもない。
この時初めて生死を離れ自由自在となり、
これこそがまさに最大の課題だと究め尽しなさい。