日本の都道府県は「8地方区分」によってどの都道府県もいずれかの地方に属しています。
8地方区分とは学校で習う最も一般的な都道府県の地方区分で、北から北海道地方、東北地方、関東地方、中部地方、近畿地方、中国地方、四国地方、九州地方と分けられます。
しかし、その中で何地方に属しているのかはっきりと認知されていない都道府県もあるようです。
その代表格としてよく名前が挙がるのが三重県です。
三重県は中部地方と近畿地方のどちらかで迷う人が多いようで、この話題は過去にTV番組でも取り上げられた程です。
そこで、三重県は中部地方なのか近畿地方なのかさまざまな視点から独自で検証してみる事にしました。
まず、三重県の位置を地図で確認してみましょう。

三重県は紀伊半島の東部に位置し、愛知県や滋賀県、奈良県などと隣接しています。
地図で見る限り、中部地方より近畿地方に入れた方が収まりが良い気がします。
まず、結論を先に言ってしまうと三重県は中部地方ではなく、近畿地方に属します。
広辞苑では三重県は近畿地方だと記されており、学校でも「近畿地方」と習いました。
Wikipediaでは「近畿地方 東海地方」との事です。
広辞苑に間違った情報を載せるはずもないし、学校の授業でも間違った事を教えるのはあってはならない事です。
なのでこれが公式情報という認識で良いと思います。
しかし、世間では「中部地方」だと認識している人も数多くいるそうです。
それがこちらの記事です。↓
三重県は中部?近畿?
三重県民にとっては余計なお世話かもしれませんが、国民に三重県は中部地方か近畿地方かアンケートを取ったところ、なんと55.9%もの人が三重県は「中部地方」と回答しています。

くもんの日本地図パズルでも三重県はちゃんと近畿地方になってるのにね。
子どもの頃くもんやってた人は忘れちゃったのかな?
さらに回答者の都道府県ごとの結果を地図で見てみましょう。

※白地の都道府県は回答者なし。
都道府県によって「中部」と「近畿」の割合に差があるようです。
そして気になるのが近畿地方の府県ですが、和歌山県と奈良県以外は「中部地方」が多数派のようです。
しかも、近畿地方は他に比べ「中部地方」と答えた人の割合が多かったそうです。
まるで「三重県はうちらの仲間ちゃうで~」と言われているようで、三重県民にとってはなんだか悲しい結果となりました。
そして三重県民自身も「中部地方」と答えた人が約半数いるようです。

そりゃ近畿勢から「近畿ちゃうで」なんて言われたら近畿地方だと分かっていても「中部地方」と答えたくもなるかと思いますが、それでも「近畿」と答えた人も半数ほどいるので三重県民も自分の県がどの地方に属するのかよく分かっていないようです。
そして様々なサイトで都道府県検索をかける時、シレッと三重県が「中部地方」に入れられている事もしばしば。

おいおい、さすがに10県はちょっと多すぎやしないかい?
ただでさえ中部地方は8地方区分で最多の9県を抱えているのに、さらに増やしたら上の画像みたいに中部地方の中から自分の県を見つけにくくなります。
しかし、全国的にこのように認知されてしまうのには様々な理由があるようです。
まず、注目したいのが三重県の主要都市の位置と東海地方という括り。
三重県は近畿地方に属すると同時に東海地方にも属しています。
「三重県は東海地方」と言ってしまえば間違いないのかもしれませんが、今回の争点は8地方区分の中部地方か近畿地方のどちらかという問題。
「東海地方」は学校で習う一般的な「8地方区分」とは異なった地方の分類です。
一般的に東海地方は三重県、愛知県、静岡県、岐阜県の4県を指す事が多く、三重県を除く3県は全て中部地方に属します。
そのため実際は「東海地方≒中部地方」ですが、世間では「東海地方=中部地方」と認識されているようです。
さらに、県庁所在地の津市や県内最大の人口を擁する四日市市が大阪より名古屋に近い位置にあるため、近畿地方より東海地方(中部地方)との関わりの方が強いのです。
実際、三重県は国土交通省などの各種公的機関の管轄は「近畿」ではなく「東海」や「中部」に分類される事の方が多いです。
(近畿に分類される事もあるが、東海や中部と掛け持ちの場合が多い。知事会議などがその例。)
テレビも近畿地方(大阪)ではなく東海地方(名古屋)のテレビ局が放送圏内で、電気も「中部電力」です。(※一部地域は関西電力)
三重県のほぼ真上にある滋賀県も場所によっては大阪より名古屋の方が近い所もありますが、県庁所在地の大津市が名古屋より大阪に近い位置にあり、さらに隣接する京都市との交流も盛んな為「中部地方」と誤認される事が少ないのではないかと思います。
そして「近畿地方」の類義語として「関西」という言葉が使われる事も多いですが、「関西」の場合は三重県が除外される事が特に多いようです。
しかし、「関西」というのはよく使われる言葉ですが、地方の正式名称ではなく、関東と対になる言葉として生まれた造語なのだそう。
近畿地方を「関西地方」と言う人が結構いますが、これは地方名の正式名称としては誤った言い回しだそうです。
ところが、"三重県を含まない近畿地方"としてあえて「関西」という言葉を使う事もあるようです。
「三重県を含まない近畿地方」なんてそんな面倒な言い回しするくらいならいっその事三重県を正式に中部地方に入れてしまえばいいのではないか?!とも思いますが、三重県にも近畿地方らしい(?)一面もあるようです。
まず注目したいのが三重県の方言です。
三重県の方言は近畿方言(いわゆる関西弁)に分類されるそうです。
たしかに、三重県の人の話し方を聞いてると関西弁によく似た話し方をしており、愛知県や岐阜県の方言とは大きな違いがあるようです。(しかし、県北部の一部地域では名古屋弁に似た話し方がされているようです。)
そして県内各地を近畿地方を代表する大手私鉄の「近鉄」が通っており、三重県民にとっては欠かせない移動手段です。
これにより三重県から近畿地方各地のアクセスが容易になっております。
そして三重県にも名古屋より大阪に近い場所もあり、その代表格として挙がるのが三重県西部の伊賀地方です。
三重県を「東海地方」と括る場合でもこの伊賀地方のみ「近畿地方」もしくは「関西」と扱われる事もあるそう。
忍者の町として知られている伊賀市はHPでも「伊賀は関西」と堂々と公言しているようで、伊賀市やその隣の名張市から大阪へ通勤している人も居るそうです。
そして新聞の全国紙は伊賀地方全域が大阪本社のエリアに属しているそうです。
うーん、調べれば調べる程、三重県の地方分類は複雑です。
三重県の地方分類として正しいのは、
「中部地方ではないが東海地方であり、近畿地方でもある。」
で良いのはないでしょうか?

最近ではスナック菓子の「カール」が中部地方以東で販売終了とのニュースが話題になりましたが、ここでも三重県は「中部地方」と認識されてしまったようで、カールが三重県内で販売終了となりました。
中部か近畿か分からなくてもとりあえず販売続行にすれば不満が出る事もないと思いますが、融通が利く利かない以前に当然のように「三重県は中部地方」だと思われているようなので、そのような考えに至る事はハナからなかったのでしょう。
公式では近畿地方に分類されるのにカールが販売終了となってしまったのは三重県のカールファンにとっては納得のいかない結果だと思います。
しかし、「東海地方」に属しており名古屋との交流が盛んなうちはまだまだ今後も「中部地方」だと思われてしまう事は続きそうです。
8地方区分とは学校で習う最も一般的な都道府県の地方区分で、北から北海道地方、東北地方、関東地方、中部地方、近畿地方、中国地方、四国地方、九州地方と分けられます。
しかし、その中で何地方に属しているのかはっきりと認知されていない都道府県もあるようです。
その代表格としてよく名前が挙がるのが三重県です。
三重県は中部地方と近畿地方のどちらかで迷う人が多いようで、この話題は過去にTV番組でも取り上げられた程です。
そこで、三重県は中部地方なのか近畿地方なのかさまざまな視点から独自で検証してみる事にしました。
まず、三重県の位置を地図で確認してみましょう。

三重県は紀伊半島の東部に位置し、愛知県や滋賀県、奈良県などと隣接しています。
地図で見る限り、中部地方より近畿地方に入れた方が収まりが良い気がします。
まず、結論を先に言ってしまうと三重県は中部地方ではなく、近畿地方に属します。
広辞苑では三重県は近畿地方だと記されており、学校でも「近畿地方」と習いました。
Wikipediaでは「近畿地方 東海地方」との事です。
広辞苑に間違った情報を載せるはずもないし、学校の授業でも間違った事を教えるのはあってはならない事です。
なのでこれが公式情報という認識で良いと思います。
しかし、世間では「中部地方」だと認識している人も数多くいるそうです。
それがこちらの記事です。↓
三重県は中部?近畿?
三重県民にとっては余計なお世話かもしれませんが、国民に三重県は中部地方か近畿地方かアンケートを取ったところ、なんと55.9%もの人が三重県は「中部地方」と回答しています。

くもんの日本地図パズルでも三重県はちゃんと近畿地方になってるのにね。
子どもの頃くもんやってた人は忘れちゃったのかな?
さらに回答者の都道府県ごとの結果を地図で見てみましょう。

※白地の都道府県は回答者なし。
都道府県によって「中部」と「近畿」の割合に差があるようです。
そして気になるのが近畿地方の府県ですが、和歌山県と奈良県以外は「中部地方」が多数派のようです。
しかも、近畿地方は他に比べ「中部地方」と答えた人の割合が多かったそうです。
まるで「三重県はうちらの仲間ちゃうで~」と言われているようで、三重県民にとってはなんだか悲しい結果となりました。
そして三重県民自身も「中部地方」と答えた人が約半数いるようです。

そりゃ近畿勢から「近畿ちゃうで」なんて言われたら近畿地方だと分かっていても「中部地方」と答えたくもなるかと思いますが、それでも「近畿」と答えた人も半数ほどいるので三重県民も自分の県がどの地方に属するのかよく分かっていないようです。
そして様々なサイトで都道府県検索をかける時、シレッと三重県が「中部地方」に入れられている事もしばしば。

おいおい、さすがに10県はちょっと多すぎやしないかい?
ただでさえ中部地方は8地方区分で最多の9県を抱えているのに、さらに増やしたら上の画像みたいに中部地方の中から自分の県を見つけにくくなります。
しかし、全国的にこのように認知されてしまうのには様々な理由があるようです。
まず、注目したいのが三重県の主要都市の位置と東海地方という括り。
三重県は近畿地方に属すると同時に東海地方にも属しています。
「三重県は東海地方」と言ってしまえば間違いないのかもしれませんが、今回の争点は8地方区分の中部地方か近畿地方のどちらかという問題。
「東海地方」は学校で習う一般的な「8地方区分」とは異なった地方の分類です。
一般的に東海地方は三重県、愛知県、静岡県、岐阜県の4県を指す事が多く、三重県を除く3県は全て中部地方に属します。
そのため実際は「東海地方≒中部地方」ですが、世間では「東海地方=中部地方」と認識されているようです。
さらに、県庁所在地の津市や県内最大の人口を擁する四日市市が大阪より名古屋に近い位置にあるため、近畿地方より東海地方(中部地方)との関わりの方が強いのです。
実際、三重県は国土交通省などの各種公的機関の管轄は「近畿」ではなく「東海」や「中部」に分類される事の方が多いです。
(近畿に分類される事もあるが、東海や中部と掛け持ちの場合が多い。知事会議などがその例。)
テレビも近畿地方(大阪)ではなく東海地方(名古屋)のテレビ局が放送圏内で、電気も「中部電力」です。(※一部地域は関西電力)
三重県のほぼ真上にある滋賀県も場所によっては大阪より名古屋の方が近い所もありますが、県庁所在地の大津市が名古屋より大阪に近い位置にあり、さらに隣接する京都市との交流も盛んな為「中部地方」と誤認される事が少ないのではないかと思います。
そして「近畿地方」の類義語として「関西」という言葉が使われる事も多いですが、「関西」の場合は三重県が除外される事が特に多いようです。
しかし、「関西」というのはよく使われる言葉ですが、地方の正式名称ではなく、関東と対になる言葉として生まれた造語なのだそう。
近畿地方を「関西地方」と言う人が結構いますが、これは地方名の正式名称としては誤った言い回しだそうです。
ところが、"三重県を含まない近畿地方"としてあえて「関西」という言葉を使う事もあるようです。
「三重県を含まない近畿地方」なんてそんな面倒な言い回しするくらいならいっその事三重県を正式に中部地方に入れてしまえばいいのではないか?!とも思いますが、三重県にも近畿地方らしい(?)一面もあるようです。
まず注目したいのが三重県の方言です。
三重県の方言は近畿方言(いわゆる関西弁)に分類されるそうです。
たしかに、三重県の人の話し方を聞いてると関西弁によく似た話し方をしており、愛知県や岐阜県の方言とは大きな違いがあるようです。(しかし、県北部の一部地域では名古屋弁に似た話し方がされているようです。)
そして県内各地を近畿地方を代表する大手私鉄の「近鉄」が通っており、三重県民にとっては欠かせない移動手段です。
これにより三重県から近畿地方各地のアクセスが容易になっております。
そして三重県にも名古屋より大阪に近い場所もあり、その代表格として挙がるのが三重県西部の伊賀地方です。
三重県を「東海地方」と括る場合でもこの伊賀地方のみ「近畿地方」もしくは「関西」と扱われる事もあるそう。
忍者の町として知られている伊賀市はHPでも「伊賀は関西」と堂々と公言しているようで、伊賀市やその隣の名張市から大阪へ通勤している人も居るそうです。
そして新聞の全国紙は伊賀地方全域が大阪本社のエリアに属しているそうです。
うーん、調べれば調べる程、三重県の地方分類は複雑です。
三重県の地方分類として正しいのは、
「中部地方ではないが東海地方であり、近畿地方でもある。」
で良いのはないでしょうか?

最近ではスナック菓子の「カール」が中部地方以東で販売終了とのニュースが話題になりましたが、ここでも三重県は「中部地方」と認識されてしまったようで、カールが三重県内で販売終了となりました。
中部か近畿か分からなくてもとりあえず販売続行にすれば不満が出る事もないと思いますが、融通が利く利かない以前に当然のように「三重県は中部地方」だと思われているようなので、そのような考えに至る事はハナからなかったのでしょう。
公式では近畿地方に分類されるのにカールが販売終了となってしまったのは三重県のカールファンにとっては納得のいかない結果だと思います。
しかし、「東海地方」に属しており名古屋との交流が盛んなうちはまだまだ今後も「中部地方」だと思われてしまう事は続きそうです。