「ブログ神!バッドなニュースです!彼奴等がすぐそこまで来ています!」

 

ブログ神の家に戻るとユカ神は勢いよくリビングに転がり込み、そう叫ぶとその場でポカンとしている面々を暫し見つめた。

 

その中には霧谷兄妹の姿もある。

 

これはまずい、と僅かに顔を引きつらせつつ

 

「神の皆さんは今すぐここを離れますよ、この家狙われちゃ人間は一瞬であの世行きですから」

 

くい、と顎で“ついて来い”という仕草をする。

 

「いや、その前に御前、大丈夫なのか?軽く手当てしておいた方が…」

 

「そんな悠長なこと言ってらんねぇんですよ!ルトさん取られちゃったら今度こそ師匠は…!」

 

そう言って黙り込むユカ神の肩が僅かに震えていることに皆が気付き、誰も、何も言わずに玄関へと向かっていく。

 

「二人とも、俺たちが行ったら戻るまでは奥に隠れていてくださいッス。多分ここには来ないと思うけど、念のためにね」

 

リピート神は深夜と日暮の頭にポン、と手の平を乗せて告げ、神々の後を追うように外へ出て行った。

 

 

 

 

 

 

空を飛びながら、ユカ神はこれまでの事を神々に話した。

 

「それじゃあ、その人たち助けに行った方が良くない?」

 

クズ神の言葉にサカダチ神は「いいや」首を振る。

 

「ここは出来るだけ遠く…そうだな、天上界の最上へ逃げるのが良いだろう」

 

「でも見殺しにするわけには…」

 

「クズ神。彼等は彼等で上手くやるんじゃないだろうか。ここは彼等を信じ……」

 

一瞬の出来事。

 

ルトを追って来た天使の槍が、サカダチ神の心臓を貫いた。

 

「クラウス!」

 

真っ逆さまに落ちて行くサカダチ神に、ルトは精一杯腕を伸ばす。

 

けれども彼は、想像を絶する痛みを感じているはずなのに、笑って告げた。

 

“お行き。立ち止まってはいけないよ”

 

応える間も与えず、天使は次の一撃をルトに向け放つ。

 

彼の一番近くにいたリピート神は前に出ようとしたとき

 

「阿呆、ここで御前がくたばっちゃマズイだろ」

 

どこか呆れたような声音の後に響く、肉を裂く音。

 

「は、何やってんスかブログ神…」

 

「ッ…うっさい。ちょっと、深手を負った…だけ、…まだ生きてる」

 

リピート神を突き飛ばして前に出たブログ神の腹には、深く大きな傷ができている。