「明日、ここに集まって会議するかい?神々で情報交換をした方が良いと思うんだが」
「そうね、なら戦神ちゃんにも連絡しておく?」
「嗚呼、その方が良いだろう。彼ならば襲撃犯に心当たりがあるかもしれない。…ところで」
サカダチ神は部屋の隅でじっとゲドウ神を見ている三神に視線を移し、首を傾げる。
「君は一体、誰なんだい?」
確かに、と紅茶神、ブログ神も三神を見るが、リピート神だけは彼を知っているため興味無さげに答えた。
「真昼ちゃんの友達ッスよ。たまに深夜くんたちと話しているところを先輩と見てるんで、間違いありません。けど、」
一旦言葉を区切り、ちらりと三神を見た。
「俺たちいま、念のため人には見えない状態でいるのに何で視えてるんスかね。今までそんな素振り見せなかったからてっきりごく普通の人間だと思ってたんスけど」
神々の視線を受け、数秒思案顔になるも直ぐに人懐っこい笑みを浮かべる。
「そこはまだ企業秘密ってことで~。俺にもちょっと事情みたいなのがあるんですよ!あ、でも俺が何なのかはすぐわかるんで、そう警戒しないでくださいね」
ゲドウ神が襲撃されたあとだからか、神々は何とも言えない表情を浮かべるも一旦は納得することにし、リピート神以外の面々は一先ず霧谷家を後にした。
客室に残されたリピート神は、夢を見ているのか時々魘されている様子のゲドウ神の顔を眺め、悔し気に唇を噛む。
「……もっと早く、戻ってくれば良かった。いや、明日一緒にブログ神の家に行けば良かったんスよね。そしたらきっと、こうはならなかった」
やっと少し落ち着いたせいか、緊張感が徐々に解けて目尻にじわりと涙が滲む。
「日暮ちゃんにも怖い思いさせちゃっただろうし、明日謝らないと」
今下を向くと涙が布団の上に落ちてしまうが、胸の奥から熱い何かが込み上げる感覚に体を丸めるようにして俯き、息を吐き出した。
暫くの間そうしていたリピート神だったが、精神的な疲労のせいだろう、朝方には彼女の傍らで寝息を立てていた。
翌朝。
側で人が起き上がる気配に目を覚ましたリピート神は、はっとして飛び起き、一足先に目覚めていた彼女の姿に目を見開いた。
長い黒髪は銀世界を思わせる白銀に。
モノクルを掛けていた左目だけ金色に変色し、オッドアイになっている。
一晩で一体何が、とリピート神が驚いている中、ゲドウ神は不思議そうに部屋を見回してから一人状況を把握したように頷き、ようやくリピート神を視界に捕らえて口を開いた。
「おはよう、リピート神。寝起きで悪いんですが、神々を招集していただけますか?」