扉がばたん、と勢い良く閉まるとブログ神は呆れたように溜め息を吐いてから、ゲドウ神に向き合う。

 

「見たところ、身体的ダメージは負っていません。まぁ俺たちは神ですしね。なのでゲドウさんが倒れたのは精神的なものなんじゃないか、と……それで、」

 

「……?」

 

言うべきか悩むように一度口を閉じ、不思議そうに彼の言葉の続きを待つゲドウ神を見ると、慎重に告げる。

 

「……背中に、生前のものと思われる火傷の痕がありました。それも、ちょっと焼けたって程度のものじゃない。それが精神的ダメージの原因なんじゃないかと思うんですけど…」

 

「……。多分、そうでしょうね」

 

一拍の間を置いて、ゲドウ神は頷く。

 

「……すみません、嫌なこと聞いてますよね」

 

「いえ、君はただ私の診察に基づいて喋っているだけですから、お気になさらず。……神になる前、ちょっとありましてね。背中の火傷はそのときに負ったもので。もう随分昔の話ですし、大丈夫だと思っていたんですけどねぇ、自分が思っている以上に根深かったようです」

 

「……成る程」

 

ブログ神はなんと言っていいか分からず、それっきり黙ってしまった。

 

 

 

 

 

 

ゲドウ神が霧谷家に戻ると、ブログ神は一人自室でパソコンの画面を睨み、舌打ちをした。

 

「何でこういう肝心なときにいないんだよ」

 

人だろうと神だろうと、心の奥深くに残ったトラウマはそう簡単には消えない。

 

それでも、自分が安心出来る者が傍にいるだけで、精神的な不調はだいぶ改善されることは生前の経験上、ブログ神はよく知っていた。

 

だからこそ、今このとき、リピート神がゲドウ神の傍にいないことに苛立ってしまう。

 

「……絶対見つけ出してやるからな」

 

カタカタとキーボードに何かを打ち込んで。

 

ブログ神はブログ神のやり方で、リピート神を探した。