自分の身長ほどある、大きな魔法のステッキらしきものを振り回し、魔法陣を展開させてハート型の赤い花弁の弾丸を打ち込むユカ神と、魔術を使って上手くそれを弾くリピート神。

 

そんな二人の様子を、阿保らしいといった風に肩を竦めつつも眺めていたエンド神が「止めなくていいのか」とゲドウ神を見た。

 

「止めた方がいいですか?」

 

「……怪我しかねないしな。だけど我や他の者が間に入ったところで、言うことを聞かないだろう」

 

「仕方ないですねぇ」

 

握っていたフォークを皿の上にそっと置くと、二人を止めに行こうと彼女が立ち上がった、その瞬間。

 

リピート神が弾いた弾丸の一つが、ゲドウ神のティーカップに当たり割れてしまった。

 

まだ紅茶が入っていたようで、ティーカップの破片の上に小さな紅茶の池が出来る。

 

幸い、誰も怪我はしていないものの、よりにもよって紅茶狂いで有名なゲドウ神の紅茶を駄目にしてしまったことに気付いたリピート神とユカ神は一気に血の気が引くのを感じた。

 

「あわわ、やっちゃいましたよどうするんですかリピート神…!」

 

「お、俺に言われても…!」

 

震えながらも今度は責任の押し付け合いをし出しそうな二人の前にゲドウ神は立つと

 

「ふふ、この私に戦争を吹っ掛けるとはいい度胸ですね。……図に乗るなよ、小娘共」

 

手の平に魔法陣を展開させながら、加虐的な笑みを浮かべた。

 

「ひぃ、師匠の目がマジです…!一旦休戦して、一先ず逃げましょう…!」

 

「賛成ッス…!」

 

「逃がしませんよ…?」

 

仲良くどこかへと飛んで逃げていった二人を追いかけて、ゲドウ神も外へ飛んで行くのを見送ると、エンド神はツイーターにこう呟いた。

 

『Bad End:ファッション戦争』