「クズ神がフリーズしちゃいましたが、まだまだやるッスよ!さぁ、次の組は…!」

 

 

 

 

 

④ユカ神×リピート神

 

 

「「 な ん だ と 」」

 

あからさまに不満げな二人の声が揃い、思わずゲドウ神は吹き出した。

 

「ふはっ、君たち仲良しですねぇ」

 

「仲良しだけど仲良しじゃないですぅ、何で私がドンする側なんですか!しかもリピート神をなんて!」

 

「お孫様にドンされるとか…これだったらまだ紅茶神にドンされるか、サカダチ神にドンした方がマシッスよ!」

 

「うわああ、師匠にドンしてもらいたいです~!」

 

「ああああ、俺も先輩にドンされたいッス!」

 

中々始めようとしない二人を眺めながら、ゲドウ神は静かに微笑んだ。

 

「早く始めなさい」

 

「うぃっす」

 

愛するゲドウ神に始めろと言われてしまっては仕方がないと、二人はそれぞれ配置についた。

 

ドン。

 

「あの~、出会った時から好きなんです………師匠のことが。でもどこかのセコムさんが邪魔で全然近付けないので、師匠から離れてもらえます?」

 

「だが断る。先輩に近付く悪い虫を排除…じゃなくて追い払うのが俺の役割ッスから」

 

 

***

 

 

「さて、全然甘い雰囲気じゃないユカ神とリピート神のことは放っておいて、次に行ってみよう!」

 

まだフリーズしているクズ神の様子を気にしつつ、カス神は次の組を発表した。

 

 

 

 

 

⑤ブログ神×ゲドウ神

 

 

「ええ、なんでブログ神が師匠と!?」

 

「ちょ、ブログ神代われッス!300円あげるから!」

 

「御前等落ち着け。そこ、本気で300円を出してくるな、ていうか出すならせめて500円にしろよ…」

 

騒ぐ外野にやれやれとブログ神は肩を竦め、壁際に立つゲドウ神に壁ドンをする。

 

「あー、えっと…前からちょっと気になってたんですけど、もし良かったら今度二人で食事とかどうですか?」

 

「ふふ、良いですよ」

 

ゲドウ神の返答に、ユカ神とリピート神はむくれた。

 

「君たち、そうしていると兄妹に見えてきますよ」

 

 

***

 

 

この後もサカダチ神×カス神ペア、ゲドウ神×ユカ神ペア、カス神×エンド神ペアと、壁ドン選手権は続き、神々もだいぶ飽きてきたのだろう。

 

次で最後にしようと選ばれたのは…

 

 

 

 

 

ラストペア、リピート神×ゲドウ神

 

 

「よっしゃあああああ」

 

やっとゲドウ神とペアになれたリピート神の喜びは大きく、彼は気付いていない。

 

今までの流れだと、ただ相手を壁ドンするだけでは終わらないことに。

 

ドン。

 

(…あ、何か言わないといけないんスよね。でも俺が告白したらガチっぽくなっちゃうし…何言おう)

 

「…えーっと…あの…」

 

(な、何も出てこねぇ…)

 

リピート神が何を考えているのか大体察しがついている神々は「もうそのまま告白しちまえよ」と言いたげに彼を見た。

 

と、その時。

 

「おわっ」

 

ドンッ。

 

一瞬にして、二人の“役”が逆転した。

 

ゲドウ神はリピート神を足ドンすると

 

「未来永劫、私について来なさい」

 

氷で出来た彫刻のような、ぞくりとするほど美しい笑みを浮かべた。

 

「………!」

 

彼女の笑みに見惚れているリピート神から離れるとゲドウ神はいつもの調子に戻って

 

「お腹空きましたねぇ、ご飯食べに行きましょう。今日は私の奢りです」

 

人間から巻き上げたものと思われるお金をひらひら見せながら部屋を後にした。

 

「私お寿司が食べたいわ~」

 

「我も…寿司がいい」

 

「師匠、待ってください!」

 

ぞろぞろとゲドウ神の後を追う神々に続いてリピート神も部屋を出た。

 

 

 

 

 

こうして、神々の壁ドン選手権は幕を閉じた。