-夜明的前回のあらすじ-
日暮の衝撃的な報告に全俺が泣いた。
「フィアンセ、ですか?」
不覚にも一瞬動じてしまったものの、流石は霧谷家長男。
夜明や真昼よりも早く冷静さを取り戻すと、何事もなかったかのようにフォークを持ち首を傾げる。
「ん…フィアンセ…深夜兄さんと真昼が、よくやってる…チャットの人」
***
日暮の話をざっくりまとめると。
深夜と真昼がよく行くチャットルームの管理人と趣味の話で意気投合し、日暮が気がついたときにはフィアンセの関係になっていた、ということらしい。
「へぇ、お互いにちゃんと好きならいいんじゃない?」
「僕は、好きだよ…向こうはどうか、分からないけど…からかわれてるだけかも…だし…」
「ふふ、彼処の管理人さんに限ってそれはないでしょう」
「そうそう、管理人たんに限ってそれはないって~」
「そっか…良かった…」
真昼と深夜は相手が自分達のよく知る人物だと分かるとお祝いモードになるが、夜明だけは渋い顔をして三人の様子を眺めていた。
「俺は認めない…いや、兄さんが良いって言うなら認めるが…むむ…」
腕を組んで眉をひそめる次男を見た真昼は肩を竦めると
「夜明たん、これを期に日暮たん離れしたら~?」
と笑った。
「……!」
「やっぱり認めないんだからな…!お兄ちゃんは許しません!」
この後、涙目で自室に引きこもってしまった夜明をなんとか宥め、部屋から出て来てもらうのに五時間程掛かったのはまた別の御話。