久しぶりに見沼田んぼの農道を通ったら、田んぼの色が緑一色ではなく、稲の穂が黄色に色づき、首を垂れていた。暑かった夏。けれど、そろそろ収穫の秋を迎えるらしい。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉があるけれど、私は金色の稲穂が首を垂れず、空に向かって立っている風景を見た記憶がある。1976年10月初旬、場所は北海道の旭川から網走、釧路辺りの何処かだった。70代の祖母とレンタカーで4泊5日の旅をしていた時の事。北海道は学生時代に半月ほど旅しているとはいえ、同行者が高齢の祖母である事や、初めてのレンタカー利用等、かなり緊張していたらしく、「首を垂れていない稲穂」の異様さに気付きながら「何故?」というところまで思い及ばなかった。その年は日本の広い範囲で冷害が有ったのだ。元々高温多湿が適している稲作。北海道や東北地方では気象条件の悪い、厳しい年も多いのだろう。「サムサノナツハオロオロアルキ」

素人には分からないが、今年のさいたま市、見沼田んぼの稲の生育は順調なのだろうか?(写真は2022年8月29日撮影)