「よかったわ、徹。ちょっと、二人の姉がいなくなるのは悲しいけど」

「哲明は少し病んでいた。実はバラすと俺も病んでいるんだ」

「徹、人間はみんなどこかしら病んでいるものよ。それでいいと思うよ」

 

 

 

 さあ、輝いて輝いて、檸檬ロマンのブレない旅

オレンジ色の夕陽に向かって、檸檬と徹のファンタスティック・ラブ・ストーリーが

今・・・・・

 

25時のシンデレラ    

 

シン王子は去って行った檸檬のことを思いながら、ガラスの靴を拾い上げました。どうしたらいいのだろう?

そうだ!

このガラスの靴のサイズが合う娘を探そう、シン王子は考えます。

遠くで王子を見ていた魔女は微笑みます。

魔女は檸檬の味方でした。

その時、なんとしたことでしょうか、王子は手を滑らせ、ガラスの靴は宮殿の堅い廊下に落ちて、ぐちゃぐちゃに割れてしまいました。

王子の心は泣き叫びました。

王子と同様に魔女の心も泣き叫びます。

なんて可哀想な檸檬!

しばらくして、魔女は秘策を考えます。

自分の魔力を向上させることを。

確か大魔女様から、聞いたらことがある。

チベットの山奥にレイアという宝石術使いのプリンセスがいて、彼女のもとで修行すれば魔力がアップするとのこと。
 チベットで魔女は魔力アップのため、プリンセス・レイアのもとで、修行に励みます。

1ヶ月が過ぎました。

レイアは魔女に言います。

「よく頑張りました。確実に魔力は向上していることでしょう」

魔女はレイアに2本持っている魔法のホウキのうち1を本お礼にあげました。

「これは、素敵。では、私は宝石術ダイヤモンドの使い手、ダイヤモンド7からもらった、このダイヤのネックレスを差し上げましょう。是非とも、もらって下さい」

魔女は、断る訳にもいかず、ありがたくネックレスをいただき、修行の全過程が終わったので、恐らく今日も泣いている檸檬のいるところへ、残りの魔法のホウキにまたがって飛んで帰りました。

予想していた通り、檸檬は今日も泣いていました。

「檸檬、檸檬」

「あっ、魔女様」

「そんなに悲しんでないで、さあ、行くよ」

「行くって、どこへ行くのですか?」

「1ヶ月前へ」

「えっ、1ヶ月前…………」

「いいから、ついておいで」
魔女は魔法のホウキにまたがり、後ろに檸檬を乗せました。

そして、2人は魔法のホウキに乗り空高く。

オレンジ色の夕日に染まった空はキレイでした。

どんどん魔法のホウキはスピードを増してゆきます。

キャー、檸檬は悲鳴をあげます。

そして、檸檬は気を失います。

「檸檬、檸檬、起きなさい」

魔女は檸檬の頬を叩きます。

「ここは………」

檸檬は自分の姿を見て驚きます。

きらびやかなドレス。

魔女は言います。

「そうよ、舞踏会に行く1ヶ月前にもどったのよ。そして、魔法が解けるのは12時ではなく、1時つまり25時。それから、このダイヤのネックレスをつけなさい。25時に何かが起こるはず

そして、すべてが同じように、カボチャの馬車で宮殿へ、それから王子様に見染められダンスダンス。

檸檬はドキドキです。また、王子様とダンスしているから?

それは当たり前です。王子様とダンスすれば当然ドキドキします。

でも、その他の理由があります。もうすぐ12時になるからです。

鐘が鳴ります。魔法が解けるかしら?

12時が過ぎます。変わりありません。

ホッ! 檸檬はホッとしました。大丈夫、魔法は解けませんでした。

そして、夢のように時間は過ぎますが、今度は1時、25時の問題です。

魔女は25時に魔法は解ける、また、25時に何かが起こるとも言いました。

このまま、シン王子様と踊り続けていいのかしら?

ドキドキ、ドキドキ。

やがて、25時の鐘に向かって・・・・・・。

24時59分55秒、56秒、57秒………そして、24時59分59秒になって、「シンデレラ・檸檬、僕と結婚してくれないか?」とシン王子様の告白。

そうです、シン王子は檸檬を見た瞬間に檸檬が探していたシンデレラであり、自分にふさわしい一生愛すべき女性だとわかっていました。

シンデレラのOKとともに25時の鐘が鳴り、胸元のネックレスのダイヤモンドがキラキラと燦然と輝き、二人の愛という新しき魔法、それは魔法が25時で解けなくなるということで、永遠の時が二人に訪れました。

そして、それがこの国の未来永劫の幸福の始まりでした。

 

 

 

                          25時のシンデレラ 完