つづいて檸檬が詩を詠みだした。
君が私に与えた宿題
ドロドロになって汗をかく
例えば、畑仕事だったり
オリンピックに向かってだったり
それは崇高で素晴らしい
なんにもしてない私だからこそ
羨ましくわかることがある
私もいつか動き出すことを願って
何をすればいいのか
それはわからないが
何かをしていれば
チャレンジしていれば
いつかきっときっかけになるはず
人生
何にかける
勿論自分にかけるのさ
どこにいても自分は自分
自分からは逃れられない
だけど自分を見つめ直し
自分を変えることはできる
君が私に与えた宿題は
魅力ある人になり
君の胸の中の鐘をならすことだった
私が私を求めなかったら
一体誰が私を求める?
私の行き着く先はやはり私か?
私も何かやらなきゃ
いつもいつも思うんだ
熱い女になれば君にこの熱くてせつない思いが伝わるかしら
遥と檸檬が見つめ合う。
「私達、熱い女になろうね」と檸檬。
「そして、縁のある女になるわ」遥。
「私、ツバメになりたい」と続けて遥。「いろんな処を旅をして、成長して頼もしくなって帰ってきたツバメ達よ。私にも心の翼をくれないか?」
「君が私に与えた宿題は魅力ある人になり、君の胸の中の鐘をならすことだった」と徹は言った。
「でもさ、遥はもう、十分魅力ある女性だよ」
「ううん、そんなことないわ」
「人生何にかける。勿論自分にかけるのさ。遥は、自分にすべてをかけて人生を生きている。それは檸檬も、俺も同じだ」
「でも、時に探し物が見つからず、迷い道の中、暗中模索」
「それは誰しもだ。暗闇の中で成長する。人間が脱皮できる」
今度は徹が詩を語りだした。
偶然必然アイ・ラブ・ユー
俺の目の前には
ポール・スミスの
ノートがある
俺の誕生日に
好きな娘から貰ったものだ
二年がかりでノートの
中身はぎっしり埋まった
最後のページに
アイ・ラブ・ユーと書いてある
だけど君は
俺の前から去って行った
後ろ姿で手をあげた女性
俺は追いかけることもなく
「お別れなんだね」
暑い暑い夏の昼下がり
まるでドラマのように
俺達は別れた
そして、今、君は
何をしているの?
この世界の同じ時の中で
暮らしているんだね
きっと弾けて生き生きと
偶然だろうか必然だろうか
あの日、君と別れたのは
偶然だろうか必然だろうか
でも、まだわからない
どこかの街で君と出会って
再び愛が燃え上がるかもしれない
でも、まだわからない、まだわからない
ポール・スミスのノートはアイ・ラブ・ユー
「どうしても、男と女の縁が、頭から抜けきらない。『あの日、君と出会ったのは偶然だろうか必然だろうか。あの日、君と別れたのは偶然だろうか必然だろうか。でも、まだわからない。どこかの街で君と出会って再び愛が燃え上がるかもしれない。でも、まだわからない、まだわからない。ポール・スミスのノートはアイ・ラブ・ユー』出会って、別れて、また、出会う。男と女のエンドレス。ホント、不思議、神秘だな」と徹。
「縁は異なもの味なもの。男女の縁はどこでどう結ばれるかわからず、不思議でおもしろいものであるということ。縁は異なもの。ということで、今日の零時会は終了」と檸檬。