『布団の外へ』
 

 生きている実感なんて湧かなくていいのだ。

 私は、ただそこにあるだけなのだろう。だから、全てが他人事なのだ。自分のことなのに、他人が動いているのだ。他人の某が動いているのだ。
  私は、もう死んでいた。布団にくるまって、死んでいたのだ。

 布団の外は、他人が勝手にしたことなのだ。

 それでも、生きる。 

 布団にくるまっていたいから。