2026/07/14  『羽鳥慎一モーニングショー』注目のニュース特集を配信! ANN/テレ朝
 14日、東京都心では今年一番の暑さが予想されています。関東甲信では35℃以上の猛暑日が続出する見込みです。九州では10日から40℃に迫る危険な暑さが続き、高齢者の生活に影響が出ています。

■猛暑の訪問看護に密着

 13日までに4日連続の猛暑日となった熊本市。訪問看護の現場では、毎日緊張感が続いています。

けいず訪問看護ステーション
理学療法士
「こんにちは、よろしくお願いします。暑いですね」

 この日、リハビリ運動のため訪問看護を利用した85歳の女性。リハビリ用の部屋に移動するとエアコンがついておらず、部屋の温度は31.7℃。スタッフの額や首筋には汗が流れます。

 熱中症の危険があるため、番組スタッフが冷房をつけるよう促すと、ようやく冷房をつける決心をしてくれました。

利用女性
「(Q.冷房をつけなくても大丈夫か)ちょっと暑いです。(冷房を)つけてもらえますか」
「(Q.(普段から)冷房を使わない?)人(客)が来た時だけ」

 冷たい風が苦手で、普段は扇風機を使っていると話す女性。飼っている猫が逃げないよう、窓を開けてもほんの少しだといいます。

理学療法士
「あれ(暑さ)に慣れてるっていうかですね、本人はやっぱり大丈夫だって思ってるんで、強く言うと、逆に協力してもらえないこともある」
「(Q.(冷房の使用を)何度か伝えている?)そうですね、やっぱり危険なので」

■高齢者 脱水症状に警戒

 84歳男性の自宅。暑さで屋外に出ることができないため、廊下でリハビリ。リビングにあるエアコンの冷たい空気は届かず、廊下の気温は室内でも29℃。

 問題は暑さだけではなく…。

理学療法士
「きょうは足がやっぱりちょっとだけむくんでいますね」
「(Q.むくみとかっていうのは?)水分が少なかったりとか」

 水分不足で脱水の症状を心配された男性。

利用男性
「(Q.家で水を飲んだほうがいいって)やっぱりビールがいい」

「娘たちも水分取らんといかんよって、いつも言ってるんだけど。私もいつも勧めているんだけど飲まないんです」

 リハビリで身体を動かした後、水分補給を促すと…。

理学療法士
「これだけ飲んでください」
利用男性
「いや熱い」

「熱くない」
利用男性
「おれ猫舌だから、熱い」

 お茶が熱いと飲むのを渋ったため、冷めたお茶と交換。

理学療法士
「頑張って飲む。飲み干してください」
利用男性
「いっぺんに?」
理学療法士
「ちょこっとずつでいいよ」

 いつもはひと口で終わってしまうそうですが、この日はコップ1杯のお茶を飲み干しました。

理学療法士
「(脱水の状態で)温度が変わるだけでもやっぱりめまいが起きたりとか。転倒につながったりとかっていう可能性もあるので、やっぱりそこは本当に注意しておかないといけないのかなとは思います」

■暑さで救急搬送相次ぐ

 地域医療の中核を担う福岡赤十字病院では、熱中症とみられる救急搬送が相次ぎ緊張が高まっています。

 運ばれてきたのは、警備の仕事で午前9時から屋外にいた70代の女性。

救命医
「10時半ごろから吐き気があったり、めまいがしたり、それでもずっとお仕事されていたんですか?」
女性(70代)
「はい」
救命医
「立って警備の仕事ですか?」
女性
「そうです」
救命医
「水分はトータルどれくらい飲んでますか。朝、仕事始まってから」
女性
「500ミリリットルぐらい。買う所がなくて」

 喉の渇きを感じながらも我慢して2時間近く仕事を続けてしまったといいます。

福岡赤十字病院 弓削理絵救命医
「(症状は)もう熱中症で間違いないと思います。脱水が強くあります。お熱もありますね」

 暑さのピークが過ぎた夕方になると、わずか10分ほどの間に熱中症の疑いで3人が搬送。

 一日中炎天下の中、観光で歩き続けたという66歳の男性は、40℃近くあった体温がなかなか下がらず、急きょ点滴2本を同時に投与。

福岡赤十字病院 友尻茂樹救命医
「温度的にも39℃、40℃近いので、早く下げてあげないと、いろんなところに障害が及ぶのでいろんな治療をしています」

 さらに転倒した記憶すらないと話す80代の女性も…。

「え、どこで倒れたんですか?」
「(Q.覚えていらっしゃらない?)全然。私、歯医者さんに予約してるからね」
「(Q.じゃあ外に出て)だからタクシーがひろえないからずっと歩いてね。倒れたんですか、なんで私こんなとこいるのかと思って」

 13日、福岡県内では60人が熱中症の疑いがあるとして搬送されました。

■年金生活者の工夫

 命にかかわる危険な暑さにどう備えるのか、年金生活の中でさまざまな工夫を続ける高齢者たちもいました。

飯尾正江さん(70)
「(今年)一番暑いです。今までにない暑さ」

 10日から12日まで猛暑日が続いた福岡市博多区。そこで暮らす飯尾さん夫婦。12日、炎天下の中、自宅に戻ると、真っ先に手を伸ばしたのはエアコンのリモコンでした。

飯尾吉二郎さん(74)
「暑い、暑い」

 設定温度は20℃。ただ、気がかりなこともあります。

正江さん
「だいぶクーラーを使うから電気代が上がります」
吉二郎さん
「(Q.電気代を昔と比べると)高いですね」

 電気代です。そのため、お金をかけない暑さ対策を心掛けているといいます。

正江さん
「これが保冷剤です」

 冷凍室にびっしりと詰められていたのは、暑さでほてった体を冷やすための「保冷剤」。どのように使うのでしょうか。

「これは私の手作りなんですけども、ここに保冷剤を入れて体に着ける」

 100円ショップの商品で手作りしたという冷却ベルト。実際に身に着けてもらいました。

「首や脇の下を冷やすと良いと聞いたので、私が考えて(保冷剤が)脇の下にくるように作った」

■対策に力を入れる理由は?

 ここまで暑さ対策に力を入れるようになったのには、理由がありました。

吉二郎さん
「(熱中症で)3回か4回くらいは倒れています」

 5年前、警備の仕事中に熱中症で倒れたという吉二郎さん。その後、いくつもの対策を試したものの、なかなか効果を実感できず、3年前にたどり着いたのが先ほどの冷却ベルトでした。

 さらに、その上からファン付き作業服を着ることで、 より高い効果を感じているといいます。

「これが気持ちいいんですよ。もうベストです。冷たい空気が回っているから、クーラーの風が直接当たっているようでものすごく気持ちいいです」

■悩ましい問題…光熱費直撃

 照りつける強い日差しを買ったばかりの日傘で避けるのは山本さん(72)。

「これ(日傘)きょう買ったんですよ」

 購入したきっかけは?

「朝食とって横になっていたら喉の渇きが激しくて。(病院で)血液検査とか、血糖検査とかやって(医師が)脱水状態って」

 先週、脱水の症状になった経験から暑さへの対策意識が高まったそうです。備えは自宅でも…。

 エアコンと扇風機2台を併用して涼しい風で体を冷やします。

 そして2リットルの水が入った2本のピッチャー。外から帰ると必ず水を飲むようにしているといいます。

「もうちょっと自分の身は自分で守らんといかんっていうので、これからの時代は未然に予防」

 しかし悩ましい問題もあります。

「(Q.暑いと光熱費がかかる?)正直、痛いです。食生活、主に食費だけですがセーブしたり。(スーパーで)割引があるんですよ、それをチェックしながら買ったりとか」
「(Q.食材費は上がってますよね)上がっています。しかし、こればっかりはどうしようもない」

■野菜への影響も深刻

 苦しい生活の中、暑さの影響で懸念されるのは、農作物の価格高騰です。生産者が直接野菜などを販売する直売所では…。

トマトの生産者 
「この時期、今240円で出していますけど、去年なんかこれ100円だ」

 2倍以上に値段が上がってしまったというトマト。

「本当は真っ赤にしたほうがいいでしょうけど、割れます。温度が高いと割れます」

 6日連続で猛暑日となっている福岡県久留米市。

農家歴8年 佐藤弘也さん(33)
「少し暑さの耐性がついていない。この状態で38℃、40℃というのが連日続くと、葉焼けと言って少し先っぽが枯れるような症状が出てきますので」

 チンゲン菜のハウスでは、すでに高温障害である「葉焼け」の前兆が出ているものもありました。

「見ていただくと、ちょっと暑さの影響だったり、水の影響だったりあると思うんですけど、大きさが全然違います。一見きれいに見えるんですけど、どうしても葉焼けだったり、グラムが足りなかったりとかで(ハウスの)3分の1とかもこの状態で廃棄とかになりますので」

 こうした中、ある決断を迫られています。

「本当はあと1週間程度して収穫するほうが、大きさが大きくなりますのでいいんですけど、そこまで待ってしまうと、葉焼けのほうがひどくなってしまうので」

 そのため、通常Lサイズで出荷するところをMよりも小さいミニサイズで出荷することに…。当然利益率は下がりますが、廃棄が増えると、品不足でさらなる野菜の高騰につながります。

「単価的に言うと、やっぱり3割、4割ぐらいは僕たちの卸値のほうでは上がっております。我々にとっては難しいところではあるんですけど、そこをしっかり作れるようにして、安定供給することによって、しっかり自分たちの収益を確保していきたい」

(2026年7月14日放送分より)
[テレ朝NEWS]