イラン 物価高騰などに抗議デモ 人権団体“40人以上死亡”NHK 2026年1月9日午後8時07分(2026年1月9日午後9時02分更新)
イランでは、物価の高騰などに抗議するデモが全土に広がり、人権団体は、これまでに40人以上が警察などとの衝突で死亡したとしています。デモは9日も呼びかけられていて緊迫した状況が続いています。
イランでは欧米の経済制裁などの影響で物価の高騰に歯止めがかからず、去年12月下旬以降、政府に物価対策などを求めるデモが続いていて、ロイター通信は、イラン国内の31の州すべてに広がっていると伝えています。
イランの軍事精鋭部隊、革命防衛隊とつながりのある「タスニム通信」は、これまでに11人が死亡したと伝える一方、アメリカに拠点を置く人権団体は42人、ノルウェーに拠点を置く人権団体は45人が死亡したとしています。
イランの国営放送は9日、バスや消防車などが燃やされ、死者やけが人も出ているとしたうえで「アメリカやイスラエルが支援する人物によってさらに被害が拡大した」などと主張しました。
首都テヘランにあるNHKテヘラン支局の周辺でも、8日の夜8時ごろから多くの人が大通りに出てデモに参加していました。
参加者の中には「独裁者に死を」などと叫び、イスラム体制の転換を求める人もいて、参加者によりますと、治安当局は催涙弾を放つなどして対応していたということです。
デモは9日も呼びかけられていますが、ロイター通信などによりますと、イラン国内の広い地域でインターネットがつながらなくなっていて、緊迫した状況が続いています。
最高指導者ハメネイ師「団結せよ」
イランの最高指導者ハメネイ師は9日、国営放送で放送された演説のなかで、イラン当局がデモの参加者を殺害した場合、アメリカのトランプ大統領が軍事的措置に踏み切る可能性を示唆したことについて「アメリカには多くの問題がある。まず、自分の国を管理するべきだ」とけん制しました。
そのうえで8日に各地で起きたデモについて「このような破壊に対して、イランが寛大に扱うことはない」としたうえで、「団結せよ。団結した国は、どのような敵にも打ち勝つことができる」と国民に呼びかけました。
