2024/10/11@新都心

監督 アレックス・ガーランド

戦場記者とは

★★★☆☆


アメリカで内戦が起こったら、ということで色々と期待したんですけど、ちと違ったなと感じた。しかし、群れ動く軍隊、殺戮される一般市民、遠くで聴こえる爆撃音や銃声。敵に対峙する際の緊迫感は真に迫るものがあった。主役は従軍するジャーナリストなので戦争を追体験できる1作になっている。


連邦政府から19の州が離脱したアメリカでは、テキサス州とカリフォルニア州の同盟からなる「西部勢力」と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。就任3期目に突入した権威主義的な大統領は勝利が近いことをテレビ演説で力強く訴えるが、ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。戦場カメラマンのリーをはじめとする4人のジャーナリストは、14カ月にわたって一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うべく、ニューヨークからホワイトハウスを目指して旅に出る。彼らは戦場と化した道を進むなかで、内戦の恐怖と狂気を目の当たりにしていく。


意図的に何故内戦が始まったのか分からないようになっている。前半は記者たちの覚悟やら下地作りが退屈だった。そこからワシントンDCを目指し車で走り出したとこから緊迫感が増していく。道端に兵隊の遺体が転がっていて、主役たちは何か躊躇しているのだけど、少し走り出した途端に狙撃される。いやー恐ろしい。こういうところが戦争体験なのでしょう。政府軍対反政府、どちらが善悪とかでなく戦争がそこにある。ベテラン戦場記者のトラウマと恐怖、新人記者が戦場記者へと成長していく姿を観てほしい。新人カメラマンを演じたケイリー・スピー二ーが可愛かったなあ。