2026/02/12@浦和
監督 三木孝浩
★★★★☆
非常に良く出来た作品。三木孝浩監督は映画作りがなんたるか、コツを掴んだようだ、素晴らしい。強いて悪いところを探せば、最初から最後まで話が重いので気が抜けず疲れた、という文句とも言えない感じだ。
キャスティングが秀逸。大きく4つのパートで出来ていたが、それぞれで見どころがあり、そのパートごとに豪華な役者を配置し見どころを作っている。北村匠海が妻とお腹の子を思って泣く。志田未来が病死した幼子を思い泣く。やもえない事情で離婚、離散した家族の再生。そして幼くして死んだ姉と、それに向き合えなかった美空の家族の再生物語。
目黒蓮はボソボソと喋るのがマイナスに思えたけど、葬儀の司会者がハキハキと明るく喋るのではシックリこない。ゆえに今作の漆原礼二ははまり役と言える。また、主役の清水美空は大学を卒業し社会人として成長していかなければならない役、浜辺美波の幼く頼りなさ気が、これまた無条件にハマった。この二人は良いバランスだったと思う。
泣けると言っても難病ものとか、人が死んで悲しい涙ではなく、故人を想い、思いやりの深さが成就された感動で泣けるので、素直に心に入ってくる。スッキリしているのだ。セリフ回しも良くて違和感がないのも成功のカギだと言える。
今観るならこれ、と胸を張って言える作品である。
就職活動に苦戦する清水美空(浜辺美波)は、「亡くなった人の声を聴くことができる」という能力があった。そんな彼女の能力に気づいた葬祭プランナーの漆原礼二(目黒蓮)とタッグを組み妊婦の妻を亡くした夫(北村匠海)の納得のいく葬儀を行うことが出来た。漆原に誘われる形で、葬儀会社「坂東会館」のインターンとなった美空は、幼い娘を失った夫婦(志田未来、渡邊圭祐)に寄り添い、事故で死んだ母親(野波麻帆)の残された子どもたち(西垣匠、久保田史緒里)と離散した父親(原田泰造)の再会をアシストしたりと、さまざまな家族の葬儀を通して、「残された遺族だけでなく、故人も納得できる葬儀とは何か?」という問いに向き合っていく。やがて美空は、誰よりも真摯に故人と遺族に寄り添う漆原の姿勢に憧れを抱く。漆原もまた妻(新木優子)を事故で亡くしていたのだった。そんな折に、美空の祖母、花子(夏木マリ)が亡くなる。美空はどんな葬儀を行う事ができるのだろうか…。

