「ドッペルゲンガーを見ていないもう一人の芥川が存在する世界というものが分岐しているのかもしれない。」と書いたことあるが、「マンデラ効果」と呼ばれるものが存在するそうだ・・・。

 (Wikipedia)によると、【「マンデラ効果」という用語がネット上に現れ始めたのは2010年のことである。これは当時存命中であった南アフリカの指導者ネルソン・マンデラに由来した造語で、実際には2013年まで生存していたマンデラについて、1980年代に獄中死したという記憶を持つ人が大勢現れたという怪現象に対して用いられた[3]。】とある。まるで、芥川の逆バージョンである・・・。

 【マンデラ効果そのものは学術的な研究の対象となるものではないが、事実と異なる記憶を多くの人が共有する現象は集合的虚偽記憶collective false memory)と称し、その現象の認知科学的な解明が進められている[22]

2009年にイタリアの認知科学者ステファニア・デヴィート[注釈 16]らは、爆破テロ事件によって故障したボローニャ中央駅の時計の記憶に関する研究で、集合的虚偽記憶の解明を試みている[44]。時計は実際には1980年に起きた爆破事件によって一時的に故障したがすぐに修理され、以後自然故障する1996年まで動き続けていた[注釈 17]。しかし、駅の利用者や職員を対象に聞き取り調査を行ったところ、9割以上もの人が時計は事件発生から現在までずっと止まったままだったと記憶していたことが判明した。論文[44]ではこの現象は、爆破テロという衝撃的な事件によって時計が一時的にせよ止まった事実や、1996年に時計が自然故障して以来事件のシンボルとして10時25分で止まった状態で保存されていた事実など、多くの人々に印象付けられた集合的記憶collective memory)の表象(象徴化された記憶像)が、関連する記憶に干渉して起きたものと結論付けている。】

 「有るもののみが有る」世界では、「五億年ボタン」を押した後の記憶を持つ人間もいるのかもしれない・・・。