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4コマ漫画が物議 お粗末すぎる自民党の改憲「進化論」

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 自民党の広報が公式ツイッターで発信した4コマ漫画が物議を醸している。それは、要するに「ダーウィンの進化論によれば、生き延びることができるのは、最も強い者でも最も賢い者でもなく、『変化できる者』である。だから、日本を発展させるためには憲法改正が必要である」と主張している。
 まず、各個体に「意志」が存在しない動物と植物が自然環境に適応「させられて」変化した過程を、意志がある人間の集団行動である政治や歴史に適用しようとする点からして、もとより無理筋な話である。
 それに、一読して「大日本帝国憲法(明治憲法)現代語訳」と見紛う日本国憲法改正草案(2012年)を今でも堂々と掲げている自民党に「進化(優れたものへの発展)」を説かれても片腹痛いとしか言いようがない。
 自民党の草案には、文字通り「反憲法的」なことがいくつも明記されている。まず、本来は主権者国民の最高意思として権力担当者を縛る法である憲法(現99条)を、権力担当者が一般国民に守らせるもの(草案102条)に変えようとしている。また、首相が緊急事態を宣言したら、内閣は行政権に加えて、国会から立法権と財政権を奪い、地方自治体から自治権を奪い、国民は公の命令に従う義務を負うこと(草案98条、99条)を提案している。さらに、草案は、選挙制度を定める際に「一人一票の原則」を軽んじても良い(47条)と定めている。憲法論の「退化」であろう。

 だから、今回のツイートは、長い歴史の中で多数の尊い犠牲を払いながら、民主的政治制度と憲法理論を「進化」・発展させてきた人類の英知に対する冒涜である。
 私は、自民党の中にも聡明で教養のある議員や政策スタッフがいることを現実に知っている。にもかかわらず、このような無意味と言うよりも「無知で無恥」としか評しようのない広報資料が発信された現実を前にして、安倍長期政権の末期症状のひとつだと言っておきたい。
 湯水のように政党助成金(税金)を使って、癒着した党幹部と広告代理店が無駄な予算消化を行ったとしか思えない。これでは論争にもなりようがない。

 

 

 

(ノД`)「もやウィンと契約して心の声が聞こえるようになったのは良いけれど…。どうしたらいいんだ?。教えて!もやウィン」

 

 (;゚д゚)「も…、もやウィンの心の声まで!?」

 

「なぜだ!?。もやウィンは観念や心や意志というものを持たず、ただ、エネルギー(利益・金)だけを求めて変化をすすめる生物といわれているのに…。なぜそのもやウィンから心の声が聞こえて来るんだ…!?」

 

(;´Д`)「ホッ😌。もやウィンの心の声じゃなかったんだ」