子どもの頃はどうしてあんなに楽しかったんだろう、ふとそんなことを思った。
ほんの少しの時間、子どもの頃に思いを馳せ、現在を振り返る。
『そうか。』
ある一つの、自分なりの答えが思い浮かんだ。
子どもの頃は今よりも多くの制約があったから楽しかったんだ、そう思った。
制約が多いと、その中で自由を見つける。
小さな窓から差し込む光に、無限に広がる空を思うように。
きっと大人になった現在は、当時より自由が増えたのだろう。
自由の中にいると、自由なことに慣れ、そのうち自由に気が付かなくなり、その中に点在する制約にばかり目が行ってしまう。
みんながみんなそうではないだろうけど。
少なくとも自分はそうだな、と。
そんなことを思った、とある秋の昼下がり。
もう一度、
空を見よう。
子どもの頃に見ていた、
穏やかで爽やかで明るく優しい、あの空を。