永遠だからこそ 中編
鉄郎は雪原で凍死しかけていたところ、メーテルに救われる。
メーテルは鉄郎に言う。
「わたしを連れて行ってくれたら、銀河鉄道のパスをあげる」。
鉄郎はメーテルとともに宇宙の果て・惑星大アンドロメダに行くことを決める。
そして999号に乗る前に母親を殺した機械化人間達を皆殺しにする。
そして母の剥製(!人間を剥製にするのが機械化人間のトレンドなのだ)を前に、
アンドロメダで永遠に生きられる機械の体を手に入れること、
そして必ず地球に帰ってきて機械化人間を皆殺しにすることを誓う。
……というのが第一話の大体のストーリーだ。
知らなかった人、意外とエグイでしょ?
かくして鉄郎は長きに亘る銀河の旅に出る。
あらゆる辛酸をなめる。
何度も何度も何度も死にかける。
たくさんの親しき人を亡くす。
色々な人に出会う。
永遠に生きられる機械の体を愉しむ男。
永遠に生きなければならない機械の体を憂う女。
機械の体を手に入れようとして、
鉄郎の銀河鉄道のパスを命がけで奪おうとする少年。
享楽的に人を殺す機械化人間。
死ぬことを怖れない人間。
恐ろしい海賊。
あたたかい家族。
それら人々と触れ合うにつれ、
鉄郎は永遠の命について深く考えるようになる。
自分でもよくわからなくなってくる。
そして終着駅。
旅は終わり、鉄郎は回答を迫られる。
カタログを渡され、
「自分が欲しい機械の体を選びなさい」と。
鉄郎は悩みに悩んだ末、そのカタログを破り捨てる。
そしてこう語る。
本が手元にないのでウロ覚えだが、大体こんな内容だったと思う。
「カタログを見ればすばらしい機械の体がたくさん載っていると思う。
きっと欲しくなるに違いない。
でもこの旅で、僕はいやらしい機械化人間をたくさん見てきた。
だから正直、機械の体が欲しいのかどうかがわからなくなった。
ただこれだけは言える。
人間の一生は限られているからこそ、
その限られた時間で何かを一生懸命残そうとする。
生きられる時間が決まっているからこそ、
誰かに心から優しくなれるんだ」
鉄郎はさらにこう付け加える。
「この僕の体にはお父さんとお母さんの血が流れている。
僕が人間でいるかぎり、
いつか結婚し、子供をつくるだろう。
その子供には僕と同じ血が流れるんだ。
命は次の世代へ受け継がれる。
それだって、きっと永遠の命なんだ」
<つづく>