なぎさホテル | NEGATIVE☆BBQ

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古風なヒューマニズムとしての

10ページ程 前の物語…



平べったい笑顔でもよかったんだ

不完全で矛盾が多い世の中だから

それでも意識や想像や

願望を可視化する努力を!



失恋をも笑い飛ばした意識


あの時の衝撃が

忘れられないまま



捨て場のない不思議な記憶は

酸化する

腐敗する

破断する



それは平べったい笑顔のまま



平べったい笑顔でもいいんだ

不完全で矛盾が多い世の中だから


儚き命 永らえて

笑う 笑う…平べったく

笑い飛ばす



何も答えようのない夕方の問いかけに

今だ恋慕はつのるだけ?





記憶の裏側に熱が通ってくる



霧に遮られた退行の森では

ヘッドライトが真っ直ぐに

照らされなくて困った


僕は呼吸困難に喘ぐことになる




可視化された真っ白な歯並びと

具体化された肉体の重さ


書き綴る怖さを連れて

甘い髪の絡まる夜が来た



由比ヶ浜は夢のデフォルメ

ヘッドライトが照らす海が

胸に可視化されて

いつも僕はひとりになる



波もさらって行かない記憶から

僕は目覚めたい



崩れようもないものが

崩れさる現実


味覚も聴覚も衰えたまま

僕は また何を可視化するだろうか




意識や想像や願望を

可視化する努力とは裏腹に

波は巡り

風は吹き抜ける



耐え難き記憶よ



僕はまぶたを閉じて

何を可視化するだろうか



寄せ来る波の儚さよ

波はランダムに迫り来る


不完全で矛盾に満ちた波音よ



嗅覚は記憶する潮の香りを


生臭い潮のうねりを


帰らぬ人を思い出す



僕は平べったい笑顔でも

いいんだよ



平べったく笑えれば

いいんだ














Juntan