【生きたおカネを被災者に届ける】
東日本大震災から一年半が過ぎました。
改めて犠牲になられた多くの皆さまのご冥福を心からお祈り
するとともに被災されたすべての方々にお見舞いを申し上げます。
先日、NHKの番組で復興予算が被災地で使われていない事例が
報じられました。
被災された皆さんにとっては、なんでそんなことになるんだ、許せない、
そんな思いを持たれたことと思いますが、大震災の被害は3県のみならず
本当に広範囲だったこと、産業のサプライチェーンの問題の解決を日本全体
として考えねばならなかったこと、背景説明が不十分なところがありました。
また、一部NHK側に数字の誤りや事実誤認のところも見受けられました。
しかし、真に被災した方々のためになっているか、なお、厳しいチェックを
入れて参ります。
私たちの仕事は、予算をつければ、制度を作れば、それで終わりではありません。
「生きたお金、使わせてもらって頑張ってます」笑顔で声をかけて頂く
ことも多くなりました。産業の再生や復興町つくりの仕組みも回り始めています。
しかし、そうした支援にたどりつかずに苦しんでおられる方々も少なくありません。
先日も南三陸町で、住宅の二重ローンの問題について、せっかく作った制度や
支援がほとんど知られていないことを痛感する場面がありました。
これまでも何度か、国と県、県と市町村、市町村と住民の皆さん、それぞれで
情報の流れや予算の流れの目詰まりを感じ、申し訳なく思っていました。「つまり」
をなくすルール作りが重要です。
これから復興の段階ごとにあらたな課題も出てくるでしょう。
それに迅速に対応し、皆さんに明日の希望をお見せ出来るようにすることが
政治の責任です。
マスコミの皆さんが「復興庁ができたのに、復興が進んでいないとの声がある」と、
批判的におっしゃることがあります。ライフラインをはじめ復興はほぼ計画の
予定通り進捗しているのですが、成し遂げるまでの時間はまだ必要です。
質問の具体的なことが分かれば、その対応を急ぐのですが、紋切り型の政府批判の
ための批判であれば、被災された方々の気持ちが折れてしまい、また、私たちも前へ
進める力がそがれてしまいます。
そうした中で、8割の自治体が復興庁を評価したという読売新聞の記事に、
私は励まされました。
困難ではあるが、政府を挙げて、復興庁・復興局あげて頑張ってここまでは進んできた、
と、新たな課題はここで、尚頑張りが求められると、広い視野、複眼的な見地で記事を
まとめていただきたいものと、そう思います。
最近になってですが、マイケル・ロベルトの『決断の本質』という本を読みました。
この中に二つのタイプのリーダー像が示されています。
一つは「自分の答えを持ち的確な意思決定ができる力を備え、将来像を示す人」。
もう一つは「眼前の難しい問題は、痛みを伴い新しい方法を学ばなければ解決に
結びつかないが、それに挑戦する意欲を掻き立てる人」。
どちらも望ましい姿とは思いますが、「困難だけれど、一緒に取り組んでいこう」と、
挑戦する意欲を醸成させ前へ進めるリーダーに、私は共感を持ちます。
今この混沌とした時代のリーダーに求められることとはどういったことでしょうか。
一つのことを成し遂げるには、様々な組織がまとまって一つの方向を目指さねばなりません。
優秀な個人がひとりで答えを出すのではなく、多くの組織の構成員が合意までの
プロセスを大切にしてコンセンサスを得、たとえ自分の考えとは違っても最終的な決定を
理解し、決まった行動方針の遂行に全力を尽くす。
その計画は全員のものだという意思をつくるリーダー、それは私が目指す政治家像
でもあります。
政治に対する期待や既成政党への信頼が揺らぐ事態を迎え残念ですが、欧州危機や
新興国の台頭、日中関係、日韓関係、日朝関係など、複雑化する国際情勢、そして
少子・高齢化が進む中で行う大震災からの復興と福島の再生は、国を挙げ国内外の
英知を集め乗り越えねばならない一大事業です。
私自身、困難に挑戦する意欲を掻き立てられる人になり、ふるさとの復興が
成し遂げられるまで、皆さまと共に全力で取り組む決意です。
衆議院議員議員 郡 和子