ふるさとの悲しみ
私は母を老人ホームに入れるために、帰ってきた
母にとって長年住み慣れた、家を出ることは
死ぬほどつらいことだと思った
しかし、何時までも一人にしておくことは出来なかった
私は母を、おぶって老人ホームに向かった
紫陽花の森を通り過ぎて
山の峠に来たとき我が家が見えた
母はこれが最期の見納めだねと言うと
母は無言で、手を合わせ大粒の涙を流した
その姿を見たとたん
私は大きな声で泣き叫んでいた
、
母ちゃんごめんねと何回も叫んでいた
私は母の悲しむ姿を見るともうこれ以上前に進むことは出来なかった
母ちゃん家に帰ろう
私は泣きながら今来た道を引き返していた


