NHK大河ドラマ「いのち」で主人公、高原未希の、最愛の母を演じてくださった、久我美子さんのご逝去を知り、寂しさとともに、不思議な感慨でいっぱいになりました。
ロケ地弘前の長期ロケで久我さんを背中におぶって、階段を上った時の、あの重みと、体の暖かさを今でも忘れられません。とてもやさしい、気品のある久我さんは、私の憧れでした。
ドラマ「いのち」は、主人公が母の急逝を受けて医者を志していく話でしたので、久我さんの存在はとても大きかった。
私が43歳の時に20歳を演じて、女優としても大きな節目となった作品です。
1986年、「いのち」の制作発表の時の貴重な1枚です。主人公未希のお母さんとして、特別に参加してくださいましたね。この時は私が44歳、久我さんが55歳でした。
2024年6月、93歳でのお別れとなりました。私もまた、82歳を過ぎて、一生懸命俳優として、生きています。私の母との別れまで再び思い起こさせていただきました。久我美子さんとの共演を誇りに思います。
ありがとうございました。
三田佳子