台東区の賑やかな合羽橋商店街から一歩横道に入ったところに、先祖から長いお付き合いが続く「松源寺」さんがあります。

今のご住職の佐々木素行さんは、曹洞宗の高僧でいらっしゃいます。

懐かしい写真が出てきました。その佐々木住職のご紹介で、彼が大本山・永平寺の雲水修行の体験をさせていただいた折の写真です。

次男が21歳。私は59歳の時でした。名古屋まで新幹線で。そこから北陸本線で福井へ。さらにローカル線とバスを乗り継いで、私も住職と一緒に永平寺まで行きました。彼を送り込んだその夜は寺町の宿に一泊し、翌朝4時からの称名に参加しました。とても厳粛な気持ちになった事を思い出します。まわりにはまだ雪が残る3月末の事でした。

人生や仕事に悩む20数名の参加者がいらっしゃいましたが、あまりの修行の厳しさに2~3日で脱落した方もいたそうです。彼のいたグループは全員最終日を迎えました。確か1週間から10日くらいだったかしら。今は、そんなに長くは無いようですが。

今でもその折の心身引き締まる修業は、彼の生きる力になっていると思います。どうか私の命が燃えているうちに、本当の幸せを掴んでほしいと願っています。