さんざめいた太陽が影を作る
ぼやけた輪郭に合わせて
つま先で土を掘る。
ここにいるのかと君を見やる。

幾何学模様の建造物に靄が張り付く。

あいつがここにいたためしなんかありゃしない、雨が降れば消える線を信じる。

画一的な考えに共通した矛盾を誇らしげに口にして、
僕の輪郭をなぞる指は誰か。

クロスロードで出会ったあの爺さんは、
悪魔と呼ぶには少し色気のないもんで、
冷える夜に襟を立てるくらいの抵抗しかできない。

煙草の火に落ちた雨粒、
火が消えるのが先か、
雨粒が空に戻るのが先か。

真っ白になる空気の層に埋もれて、
深呼吸の都度、溶けてく。

クラクションの音だけ、
せめてもの抵抗をする。

腕に巻き付くものにそのまんま絞め殺されてく。

太陽はすっかり雲に埋もれて、
雨粒の数が増えてく。