ひねくれている私の頭の中はトリックアートのようなねじれた空間で、くるくると回り続けるメビウスの輪のように怪奇的な出来事で埋め尽くされてる。

「何を言っても理解されないんだ。気持ち悪がられるくらいなら、いっそ何も言わずにいよう。」

そうね、カッコーの巣の上でのインディアンみたいなことね。

バカのふりを続けよう。
私の考えなんてちっぽけで生産性のない陰気なものだし、一人ぽっちで海辺の砂を掘る遊びをしよう。

熱心に鎖の繋ぎ目を眺めて、この鎖が鎖になる前の前の前の時代を読み取れないかと思案する。



ハンナ・アーレント、素敵な映画でした。

ハインリヒにキスをするハンナが愛らしくてたまらなかったです。




複雑な物事が私は好きだ。

こんがらがった糸を一本一本外していくような作業が私は好きだ。

誰のためでもないことが好きだ。

数独やら知恵の輪、ジグソーパズル、ルービックキューブ、解けもしないのにぐちゃぐちゃにこねくりまわして、
面倒になって投げ捨てて、
いくらかしたらまた拾って。

そんなことを延々続けてる時が幸せだったりする。

誰もいなくていい。
一人ぽっちでいい。
理解されたいとも思っちゃいない。
ただ、否定だけはされたくないのだ。
そんな自分の臆病さにため息がでたりもする。



「何が楽しいの?」


とりあえず笑う。


「めんどくさいね。」


とりあえず笑う。


「どうでもいいよ。」


とりあえず笑う。


「いい加減にしたら?」


とりあえず笑う。


とりあえず笑う。


とりあえず笑う。


とりあえず笑う、自分に腹が立つ。




だけどどうしようもできない。
弱者は笑うしかないのだ。
殺される立場の人間は、自分の命を左右する相手に恐怖と一緒に憧れを抱く。
それはとても惨めだけど、どうしても起こってしまう感情なのでしょう。


私の思うことは異質なのだ。
私が好きだと思ったあの子たちにとっても、異質なのだ。
だから笑ってよう。
虐められないように。笑ってよう。





夜の色は青色なのです。
夜になるとすべて青色に染まるんです。
綺麗な綺麗な青色に染まるんです。
その時間は唐突に現れてふと夜中に目が覚めた時に気が付くのです。



そんなくだらない話を面白いねと聞く耳持たずで相槌を打ってくれたあの人は本当に存在した人なのでしょうか。
とうとう妄想と現実の区別がつかなくなったのでしょうか。

だけど素敵な人でした。
その感覚だけで満足です。



大勢の人の中、突発的に大声を出したくなります。
雑貨屋に並んだ陶器の置物をなぎ倒したくなるような、そんな衝動です。

こころが悲鳴をあげているのだなぁとやけに冷静な脳みそで思うのです。



満員電車の中冷や汗が止まらなくなります。
自分はおかしい奴なのだろうか、それを誰かに気付かれてるのだろうか、私が抱く感情はさとられてはいけないのだろうか。
規則的に並んだ駅のホームの人々はゴム製の人形のようで殴り付けたらゆらゆら揺れて元の位置に戻るのだと思うのです。
冷や汗を止めるために私は二の腕に強く爪を食い込ませるのです。





「親を捨てる覚悟はあるのか」

酔っ払いの親父が20歳そこそこの私に言ったその台詞はやけに具体的で気味が悪くなりました。

左脳の裏っ側らへんにその台詞は貼り付いたままです。

素直な自分を模索しているだけなのですが、行けば行くほど、何か触れてはいけないものに触れようとしてる気がします。

だけど、そんなくだらない物思いに耽って、時計の針を眺めて時間の感覚から解放されるような不思議な瞬間にいる時に、生きてる心地がしてしまう。

永遠に一人ぽっちになってもそれはそれで有意義かもななんてニヒルな脳みそが言うのです。









今日は、素敵なライブを見て、素敵な映画を見れたから、色んなこと考えてそのまま眠ろう。

きっと無意識の世界でも素敵な出来事が起こるだろうな。