昨年4月に「Sweet Memories 甘い記憶」のブログを書いた際に
酒屋さんのペンギンの写真を載せたことがありました。

 

その後も毎朝通勤電車から目に入るので、
由来を知りたくて、昨年末に再訪してみました。

 

あらためて見上げると、2階と3階の間に
壁からとび出すように取り付けられたペンギンは、
身長は2メートル近く、横幅も1メートル以上はあります。

 

聖子ちゃんの「Sweet Memories」(1983年)がBGMに流れ、
缶ビールのCMで人気となったバーで歌うペンギンそのまま、
ギフトボックスを抱え、優しく微笑むポーズです。

 

酒屋さんも営業していたので、
お酒を一本買ってペンギンのことを伺いました。

 

店番に座っていた高齢のおじいさんと、
レジ打ちに現れたおかあさんが、お話をしてくださいました。

さかのぼること35年ほど前の1985年
3階立てビルを新築、1階にこの酒屋さんを開店。

 

その開店にあたり、お酒の仕入れ先のサントリーさんに
お店の看板(広告塔)なるものをお願いしたとのこと。

 

すると、缶ビールのCMで人気だったペンギンが巨大サイズで再現され、
お店の入口の真上、2階と3階の間に取り付けたのだそうです。

 

メーカーの販促品などではなく、特注のペンギンだったのです。

 

もしかしたら日本に一つしかないかもなとか、
1995年の阪神淡路大震災の時も、周りの木造の家が倒れる中、
このビルもペンギンも無事だったんだと、
懐かしそうにおじいさんが話してくださいました。

 

大きなものを高いところに取り付けているため、
なんと保険まで掛けているとのことでした。

 

これで謎もスッキリ!

阪神電車の車窓から毎朝目に飛び込んでくるペンギンは、
35年も前からあって、しかも大変希少な一品ものと分かり、
毎朝の通勤にちょっとした楽しみが加わりました。

 

そして、いつまでも元気に酒屋さんを続けていただき、
ペンギンの微笑みに癒されたいなと願って
途中下車の駅に戻りました。