☆  Aクラスをも危し、今期の阪神はファンを裏 切り続けたのだから、当然の成績


 このコラムを書き始めたのは、昨年度、つまり阪神が既にAクラスに座り続けていた最中だったから、機嫌良く書き始めたのだ。

 ちょっと昔までなら図-1の通り、Aクラス若しくは優勝と言う年が数えるほどなのが、分かる。

 こうしたデータは観ていて実に楽しい。







 1985年、吉田政権での21年振りの日本一の後は向こう10年以上に亘り長い氷河期に入っていたことが、このデータで分かる。

 1992年、一度だけ2位という年があるのは、亀山、新庄という新たなスタープレイヤーを中村勝広監督が起用したことにより、誕生させた年であったからだ。

 投手陣も仲田、葛西、中込、湯舟という先発、そして抑えに中西清起という新たな戦力による波を呼び込み、シーズン終了間際まで、ヤクルトと優勝争いを演じた結果だった。

 それでも、チーム防御率は12球団トップの2.90、そしてこの年から外野フェンス沿いに設けられていた、所謂、ラッキーゾーンが撤去されたことによる影響から、本塁打数は86本とリーグ最下位、トップのヤクルトの半分にも満たない数であり、それは今年の数字に近い。阪神は今日から残り3試合で、現在の本塁打数が82だが、最下位は中日の61本だ。トップは勿論ヤクルトで昨日までに1661992年もトップの173本であり、ヤクルトはこの年の本数ににじり寄っているが、今年の稼ぎカシラは言わずもがなの、村神さまの存在が群を抜いているに他ならない。

 因みにこの年の両チームの大砲は阪神がオマリー、ヤクルトがハウエルで2人は首位打者を最後まで争った。



 阪神のその他の戦力としては投手では抑えは田村、そして新人ながら台頭していた弓長らがおり、野手ではこの年大洋から移籍して来ていたパチョレック、そしてこの年から選手会長になった和田、外野にコンバートされて活躍した八木、鉄壁の遊撃手の久慈と戦力的にも充実期に入っていた。

 名前を追うだけで懐かしいが、今年はもう優勝の芽はなくなり、一縷の望みだったAクラスも黄色信号が灯っている。。。

 今年の総括としては、開幕9連敗でつまづきを見せてファンをヤキモキさせたものの、5月、6月は目覚ましい飛躍を見せたが、それ以降は一進一退を繰り返し、貯金も3まで作ったが最終的には借金を残す形で終わるのは、成績表が物語る。

 投手陣の戦力、実力共に申し分なく昨日までダントツのチーム防御率2.70だ。あの1992年をも上回る。そしてちなみに既に優勝が決まっているヤクルトはなんとリーグ5位の3.59である。ここからでもこのチーム力の差は?と云う議論に火がつけられるが、阪神の課題は守備力の脆弱が一番である。

 ランナーが例え居ない場面でもそれでランナーを許して、好投していた投手の調子がそれを機にみるみる低下して、一つのエラーが失点に繋がる場面をファンは嫌と云うほど見せつけられた。特に固定している筈の遊撃手の中野のエラーには、何度泣かされただろう。

 そして固定化しなかった2塁手にも激しいエラー(悪送球含む)が目立ったが、ライトの佐藤やレフト大山のプレイにも緩慢さが否めないものが散見された。こうなってくると来季に向けての課題ははっきりしていて、守備力強化は必携であろう。

 しかし、それよりも、今年はよくもまあ、あれだけ守備位置を変えるものだとこれはファンもやってる選手たちも想いは一緒であろう。

 これは一重にベンチワークのブレが最大の責任である。大山に至っては自分の定位置が何処なのかさえ、分からなくなるような使い回され方だった。それで、打撃も好調をキープできる謂れはない。

 とあるOBが解説で、選手は言われたら断れない、どこそこを守れ!と言われても断りにくいんです、と。

 ここまで書いて、本日、次期監督が報道されて岡田彰布氏が就任、今岡真訪氏の入閣も報じられてポスト岡田の青図も見え隠れしている。





 そして、打撃陣の方だが、4番を外され6番に定着している佐藤輝明は、ホームランは減ったものの、大事な場面やクリーンヒットは打てている。多分本人としては、ホームランだけじゃないと、アプローチしたいのだろう。

 だが、佐藤の課題は球の見極めをしっかり学ぶこと、相手バッテリーの術中にハマるケースが余りに多いが、ホームランはヒット量産の中で自然と打てるようになるとは岡田次期監督の言だ。しかし、今年本塁打16本辺りで、停滞している時に井上ヘッドから今シーズンは最低20本は打て!と厳命されてから、佐藤はノルマをクリアした。恐るべき逸材であることに違いはない。



 大山は近年稀にみる充実期だが、相変わらず4番でプレッシャーに弱い。

 はっきりそれは言えるだろう。変なとこに力が入るのだろう。得意な筈の高めの甘い球でさえ差し込まれたりする。

 去年も言ったが、大山はやはり4番が不動の地位である。ブレるなベンチ💢



 佐藤は今の辺りで伸び伸び打たせた方がいい。結果既に出ている。

 今日、今正に神宮でCSに行く為の大事な一戦を闘っているが、阪神がBクラスに甘んじてしまうようなことがあれば、このコラムは来年までお休みします。