嗚呼、阪神タイガース # 12


☆ Aクラス入りおめでとう㊗️


 素晴らしい巻き返しであった。

 最悪の2022年シーズンの幕開けだった。

 あらゆる阪神タイガースファンは熱り立ち、

野球評論家らは言いたいことを言っていた。

 しかし、どん底だった2か月前、まだ始まったばかりだ、と逆風の中でも励まし続けていた良心的OBもいた。現役中清原キラーだった藪さん、世界の盗塁王の異名を保持する福本さん他にもいるかもしれないが、あのどん底だった最中にこの二人の解説は、一陣の風を吹かしてくれた。この2人には心底感謝している。多分現場で踏ん張る指揮官、コーチ、選手ほか関係者一同も、こうした良心的ファンや識者たちの言葉だけが、救いだったと思う。

 それは阪神タイガース暗黒時代だった2000年前後に、甲子園球場で流れていたthe ALFEEの♫希望の鐘が鳴る朝に がその時の凡ゆる阪神球団関係者やファンたちにとって一筋の光だったように、90年代中期から疲弊していた阪神タイガースに灯を点し続けてくれたものだった。あんな時分に比べたら今シーズンのどん底なんぞ、ささやかな休憩であろう。


 阪神タイガースは5月中旬から打線が繋がり始め、勝ち星を少しずつ増やしていって下旬からのセ・パ交流戦では堂々の2位で通過すると言う躍進を遂げ、先ずは最下位を脱出、セリーグ試合復活の横浜戦でも21敗と、結果を残して瞬く間に4→3位と勝ちのぼってきた。

 あれだけあった借金も5まで減らした。

 しかし、勝負はこれからだ。

 ここで手綱を緩めぬように願いたい。

 当面の敵は広島、ヤクルトだ。

 ヤクルトには48敗と大きく負け越し、広島に至っては071分と未だ1勝もできていない。

 そして、この1か月急成長した阪神の中で気になるのはやはり佐藤輝明である。

 極端にホームランが減っている。打撃コーチの藤井康雄から色々伝授されているらしいが、その成果は未だ身を結んでいないらしい。

 そのレポートに対して実績あるOB監督だった岡田彰布解説者は大器何だからあれこれ言って下手にイジるな!と発言していたが、多分有望株だからそちらは既に実行している筈だ。

 が、いくら大器と言えども彼はまだ2年目だ。本人から教えを乞うてきたら、その時こそ悩める小羊を是非救ってやって頂きたいものだ。

 岡田彰布氏が言った言葉の中には至言とも言える言葉もあった。

 彼はホームランを狙わなくていい。ヒットを量産する中で必然的にホームランは増えていく。

 こちらは目からウロコ!流石は名将である。

 兎に角、比類ないヘッドスピードの速さであり飛ばしの達人である。

 バットの真に当てる技術の会得と相手投手の繰り出す球種の読みの鍛錬を磨いて行って欲しい。

 そして、今や生涯最高の出来なのでは?と言いたくなる大山であろう。



驚異のアッパースイングで繰り出す打球は、綺麗な放物線を描いてスタンド中段から上に突き刺さってゆく。

 今の大山には変化球は通用しないだろう。

 そのくらい勘が冴え渡る。


 悪い時の阪神打撃陣に見られる傾向は、相手投手が力尽くで投げ込むストレートを無茶振りして詰まらされて、凡打の山を築いていた。

 力対力での真っ向勝負にマトモに挑もうとしていた。

 もう少し、頭を使って欲しい。

 そして、力で来る者に無茶振りして、時に抜かれて肩透かしの三振を食らう。

 山を張る、球種を絞る、テレビ解説者たちが日頃から言っているのに、まんまと術中にハマる。悪い時の阪神の闘いっぷりである。

 そして、ロハスJr.

 最近ではすっかりベンチを温めているが、先日横浜戦のカード第3戦目に代打で登場していたが、3球三振、全部ストレートで同じ内角のコースであった。

 完全に読まれてる。。。

 このままなら浮上のキッカケはない。

 新しく獲得したロドリゲス次第であろうが、来季阪神に居るかどうか。

 交流戦から島田を1番、中野が2番、近本を3番で起用し続けているタイガースだが、どうやら上手くは回っているようだ。

 しかし、島田の1番起用には依然として些かの疑問が残る。

 ヒットも出るが安定感に欠ける、足は速いがバントがイマイチ。不安要素は拭い切れない。



 バントと言えば2番の中野も余り上手くないのが気になる。2番に拘るならバントの練習をもっとするべきだ。

 最近では3番に定着している近本だが、そうは言っても彼のメインはやはり1番であろう。

 今季は外人スラッガーで昨年活躍したマルテがまるでダメなので、本来外人が座るべき3番を近本に代役させているのが、現状なのだ。

 21日までに18試合連続安打を継続中だ。


 そして、6番にすっかり定着した糸原に漸く春が訪れた。6月の月間成績が4割超えとエンジン全開だ。

 打線に於いて6番は最重要打順である。

 この糸原は5番の大山がホームランでランナーを一層した後の謂わば第21番、チャンスメイカーなのである。下位打線のトップバッターは調子悪いより良い方がいい!

 さてさて、これを書いている本日は広島戦カードの初戦、8回表で2-5と負けているが、悪い時の阪神ではもうない。

 5番大山に又もや今日も一発が飛び出した。

 これで6月の本塁打が10本に達した。

 恐るべき5番だが、来月この投稿を書く時に果たして阪神はどうなっているか、楽しみしかない。