死神の精度/伊坂幸太郎
左は以前のエントリーでも掲載させてもらった、伊坂幸太郎の死神の精度という本の表紙です。
家で「ほら、お父ちゃんだよー」と子どもたちに本を見せると、「まさかー。そんなわけないじゃん~」と笑いながら表紙に見入り、「あっ!! 本当だ!! 本当におとうちゃんだっ!!」だって。
しかも全員が全員、ほんとに信じてしまってるという。これって親子の関係として、どうなんでしょうか(笑)
んーで、こないだの、お葬式で新潟に帰る途中の新幹線。
顔を洗いに洗面所に入った。
三面鏡があり、自分の横顔というものを久しぶりに見た。
あっ、そういや死神のひと、今のこれと似たような格好だったなー。
思い出して、自分で写真を撮ってみたよ。
髪を縛っていたゴムは外したんだけど、ちと長すぎるね。でも、短いとこの表紙のひととおんなじふうに撥ねてます。
いかがでしょう?
さすがにシャツのボタンってとこまでは気が回らなかった。
どの写真にすっかなーと迷いましたが、せっかく撮ったんで3枚ものっけてしまいます。どうせ顔はわからんだろ。
ストーリーの背景をざっと説明。
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寿命を迎えずに死ぬ人間がいる。
大きなものの判断があるのだが、その大きなものの判断は必ずしも行き届いているわけではないらしい。
終えて良い命なのかという、決行前最終確認が、死神の仕事なのだとか。
人間にまざって、対象を観察し、レポートを出す。
書類を右から左って感じのつまらない仕事なんだけど、ときどきハプニングがあったりする。
死神の仕事ぶりがよくわかる、楽しい本です。
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なーんて。
この本を読んで、一番印象に残ったのは、『音楽』というもの(そのもの)に対する、著者の敬愛の念が伝わってきたことです。
俺なんかは、『音楽が好きだ。ロックが好きだ。HARRYのギターが好きだ。気持ちいい。心地いい。ドラマチックだ。名作だ。』だの、思いついたことをストレートに口に出すくらいしかできないんだけど、この作家は、そのもっと奥にあるゆるぎない気持ちを、実に巧妙に表現しているような気がした。
『死神の精度』という物語の体裁をとった、音楽(そのもの)へのラブレターだと感じた。
想いがよく理解でき、共感したと感じた自分は、著者・伊坂への尊敬のこころと、ちょっとした嫉妬感をおぼえた。すげえなあって。
娯楽短編集です。ヒマがあったら読んでみてください。
最初と最後の二篇が、とくによかったよ。
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なじらかや?
ここらば拡大画像ってのがあるっけ、ようわかっと思うれー