村八分/山口冨士夫 | スライダーズおやじ

村八分/山口冨士夫

村八分 これはもちろん、彼自身が自発的に書いたというものではなく、映画監督の藤枝静樹氏(多分・・・)がヒアリングしながら自伝的? にまとめた本。
1969年から1973年、そして再結成の1979年の出来事にエピソードや所感を交えて綴られている。

あと、中島らもの書き下ろした短編ロック小説「ねたのよい」が収録されています。
ネタの良い? ネタの宵? (笑)
(あ、今気がついたんだけど、目次の年号、おもいっきし誤植してますね・・・笑)

印象に残ったラインはいくつもありますが、その中からひとつ抜粋引用。

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「脳みそ半分」って歌、聴く人はみんな自分のこと歌われてると思ってる。でも歌なんてそんなものだと思うんだよね。他の誰かに歌ってんじゃない、あんたに歌ってんだよってところがあると思う。自分にも歌ってるわけだし。
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村八分/山口冨士夫/株式会社K&Bパブリッシャーズ刊

チャー坊が持ってきた「脳みそ半分」というアコ曲についてのコメントなんだけど、彼にはスタイルへの意識(SWEET VIRGINIAのミックとキースのバージョンのようなという)だけがあり、歌詞の真意が理解できないままに、詞を削る作業などをし、一緒に形作っていったということが明かされていた。

僕は自分自身が、例えばコピーやったりするとき、この詞はどういうものを伝えようとしているんだろう? とか、具体的にはどういう情景なんだろう? とかって、自分なりに理解してからじゃないとやれない気がしていたんだけど、そんなもんじゃないなってのがわかった。

あー、なんか、このへん。某スライダーズの実例まじえて説明していきたくなっちゃうんだけど、いくらここが“スラおやじ”でも、そういうわけにはいかないか。分けてかないとどっちにも失礼だよね。

まあ、とにかく、歌詞の意味なんて、要素のひとつであることは事実だし。
バンドには衝動だけがあり、それしか必要ないんだってことなのかもしれないなあなんて。

訳知り顔で自分の曲の解説しちゃうようなのは、やっぱロックとは対極だなと、思うのですよ。

まあ、興味があれば読んでみましょう。それだけです。
『驚愕の未発表ライヴ8曲入りCDつき』で税別2900円は安いよ! CDよかった。
まだ出たばかり(2005.11.9初版発行)なので、手に入りやすいと思います。

・・・あと、ドラッグについては、いろんな受け取り方をする人がいると思うので、ここではコメントは控えますね。呑んだときにでもゆっくり話そかな(笑)