ここ(スリミ工場)に集まる人は
まさに、人それぞれ
「働く場所がないから」
「楽そうだから」
「トシ(歳)だから」
「親が、なんでもいいから働けって」
僕のように、もう自分は身体障害者で難病持ちで、世間一般の仕事には就けないのか本当に?
と、自分自身に確認したくて突っ込む人は、僕以外に見たことがないが
理由があるひと、ないひと
働かなきゃいけないひと、そこそこ働いていればオーケーなひと
歳は20歳から60歳まで
もともとの職種もバラバラ、考え方も違う、
稼ぎたい奴もいれば、生きてくだけ稼いだらあとは休ませろという人もいる
おおげさだけど
なにもかもバラバラな人が集まって仕事をしている
そんなかんじ
キャリアも年齢も関係なく、仕事が始まりベルトコンベアが動いたら
みんなおんなじ扱いになる
同じ時給で同じ時間働く
「なんで俺とアイツがおんなじ時給なんだ?」
「くそったれ、、おもしろくねーからやめるわ」
これが去年の今頃の感想
一年経って
立場が変わった
経験も積んだ
この工場で働く人
つまり、僕と関わる人には
去年までの思いはさせたくない
最近、
ちょっと元気のないスタッフがいる
僕よりもちょっと年上
「最近おとなしいですね?どうかしたんですか?」
声をかけた
そしたら
ぼそぼそと話し出した
「小学生の子供がいるんです、、
その子供が習字のコンクールに、、、」
重い口調で話すのを、僕は黙って頷いて聞いた
「私、ずっと何十年も書道やってまして」
「今までの仕事がアレで、子供に習字のひとつも教えてやれなかったんです」
「このあいだ、夏休みの習字の宿題があったんで
子供につきっきりで習字を教えたんです」
「もっと小さいときから教えてやればよかったんですよね、、」
「あんまりにもヒドイんで、私ね、見本を書いてあげたんです」
「そしたらね、、、、」
僕はウンウンと頷いて話を聞いた
「子供がね、、
私の見本を間違って提出したっていうんです、、
もうね、、情けなくて、、、
卑怯なことはするなって、、、
親として一番大事なのは、家にお金を入れるのは当たり前で
子供に教えてやるのが一番だったんだなって、、、」
深くタバコを吸いながらスタッフは、僕と目線を合わせずに白い煙を吐きながら空を見ていました
僕は「学校に、子供が間違って提出してしまったって言えば良いんじゃないんですか?」
と言いました
するとスタッフは
「それがね、、、、」
と目を細め、
「僕の字
銀賞だったんですわ、、、、」
どうやら小学生に負けるほど腕が落ちていたことに落ち込んでいたようです、、
きっと金賞の子も親が書いてるんじゃないですか?
とフォローを入れたのがまずかった。。
「どんな親が書いたか分からないけど、コッチは見本で!あっちはタイトル取りにきたってことでしょう!!」
「もうね、、どんな親か、、、!腹たってしかたないんです!!」
金賞の親も、銀賞の親も、
僕にはどうでもよかった
ただただ思ったんだ
大人の仕業だってことぐらい分かるだろ教師のボケ!!!!!
一番可愛そうなのは銅賞の子だと思いました