主人と出会って一年経とうとした頃、とあるショッピングモールのペットショップで1,980円で売られていたウサギに出会いました。
店員さんに理由を問うと、話しづらそうにしながら「一度人手に渡ったウサギなんですけど、やっぱり飼えないからと、返品されてしまったウサギなんです」と。
その後何度か買い物ついでにそのペットショップを覗き、その度にそのウサギの前で佇む主人（当時彼氏）。
「飼いたいの？」と私が聞くと小さく「うん」と頷きました。
同居していたお義姉さんに許可をもらい、晴れてそのウサギの飼い主となった主人。
飼ってみた理由を尋ねると「自分と重ねてしまったんだよね。俺も親に捨てられたようなもんだから」
主人のご両親は離婚して、それぞれ家庭を持っています。
最初は義母に育てられてた主人姉弟…
しかしある時、急に義父に引き取られたそうです。
理由は経済的理由だったそうですが、10年後、それが表向きの理由だったことを知ったそうです。
義母は15歳年下の相手との子供を妊娠してたそう…
それを知った時はショックだったと、主人は話してましたし、義姉からもそう聞きました。
そんな過去があるから、そのウサギを自分と重ねてしまったそうです。
そのウサギはお世辞にも見た目が可愛いウサギとは言えず、子供からは「このウサギ目が怖い…」などと言われるようなウサギでした。
しかし主人は愛情たっぷりにウサギを飼っていました。
それはもちろん、私と息子が一緒に住むようになってからも変わらずです。
猫を飼ってからもです。
そんなウサギは生年月日も不明で、誕生日は分からなかったですが、主人が飼う頃には1歳くらいだろうと言われてました。
そんなウサギも今年で8歳になるであろう年齢でした。
ウサギは5歳を超えたら高齢と言われるそうです。
数日前からよく転ぶようになり、昨日の夜からはご飯やオヤツも食べず、水もほとんど飲まなくなってしまいました。
私の息子は今中3になり、受験生です。
今日の午後からもオープンスクールに行く予定でしたが、キャンセルして、かかりつけの動物病院へ連れて行きました。
他のウサギちゃんが診察中でしたが、受付の人が我が家のウサギの体温を手で測って、すぐ診察室に案内してくれました。
その時点で私は不安になりましたが、診察してくれた先生が点滴をしてくれて、
「これで栄養が入ってくれたらいいんですけど、年齢もあって点滴が皮膚に刺さらないから、意味がないかもしれません…今夜がヤマだと思ってください」と言われてしまいました。
私は涙が溢れて止まりませんでした。
家に帰り、先生の指示通りにして撫でたり、名前を呼んだりしましたが…
2024.8.3 15:40 虹の橋へ渡りました。
ウサギは声帯を持ってないので鳴きません…
しかし無くなる直前、キューキューと音を出し、掠れた、微かにキューキューと鳴いたあと、痙攣をしてそのまま亡くなってしまいました。
苦しかったんだろうな、苦しいよって言ってるんだろうな、変わってあげたかったな…
いろんな気持ちが溢れ出し、涙が止まりませんでした。
今日みんなでお別れをしてきます。
天国でも食べれるように、大好きだったオヤツをたくさん詰めて、綺麗なお花と写真を最後のプレゼントにするつもりです。
頑張ったね。
苦しかったよね。
見た目は可愛くないって思われてたかもしれないけど、私達にとっては最高に可愛いウサギです。
お母さんの子供になってくれてありがとう。
大好きだよ！
ゆっくり休んでね。
またね。