今回、実は無様なテープペタペタな写真を撮る気になれず、記事にしない予定だったのだが、鉛さんやっぱり良い仕事しちゃったので備忘録として。


マランツのアルミ天板は後方の銅メッキビス3個外して後方にスライドすると取れる。


なお、このスライドがめちゃくちゃ固い。





トランス



今まで見たどんな機器でも見たことないようなデカさのトランスケースは制振と電磁波対策で効果ありそうと思っていたが、一部が隠れてぐるりと貼れないのでパワーアンプブロック側半周を磁束漏れ、電磁波シールドの意味で覆った。


しかし樹脂でも充填されているのかアルミのトランスケースは叩いても全く鳴かず制振の意味では効果なさそう。このトランスだけで7kg近くあるらしい。





コンデンサー



コンデンサーもなかなか強固に固定されているが固定しているパーツを叩くと鳴くものがある。


とりあえず横から2つのコンデンサーを繋ぐ形で鉛テープを貼っておく。


余談だが、SM-11S1は左右のチャンネルにコンデンサーが2個づつ、計4つ配置されているのだが、これだとバイアンプした時低域側に2つしかし使用されないため電源の強化と言う意味で効果が小さい。


電力量では99パーセント以上の使用する低域に、2つしかコンデンサーが使われないと言うのはあまりにもったいない。


このようにチャンネルセパレーションを重視して左右の電源を分ける製品は最近多いが、真ん中からドカンと鳴る打楽器なら良いが、左右で2人が打楽器を叩くような録音の場合、片側のパワーは半分になってしまうというデメリットもある。


まあバイアンプにしたら小生はBTLにするので問題無いのだが。





ヒートシンク



続いてヒートシンク。叩くとめっちゃビーンと鳴る。プリと合わせると100万越えのアンプでもこんなもんなのかと驚く。


ヒートシンクで暖められた空気は軽くなって上へ抜けて行くのでフィンの横を全て繋ぐように鉛テープを貼った。


これだけでヒートシンクは嘘みたいに鳴かなくなるのだが、試しに他の部位を叩いて見ると他も鳴かなくなっている。


どうやら今まで他の部分を叩いて鳴っていたのはヒートシンクだったようである。


どれだけオーディオボードやインシュレーターで制振しても増幅回路の土台はヒートシンクで、ここが振動してしまえばアンプ全体が揺すられているのと同じであり、ここはかなり効きそうである。


結局他の部分は取り付けが強固で効果を感じたのはヒートシンクだけである。


天板もしっかり制振されており、鉛テープを貼っても叩いた時の音は特に変わらず。





音はどうなったか



うーむ予想通り地味だが確実に良くなった。雑味と言うかモヤっとした部分が無くなり、奥行き方向にも定位感が出て見晴らしが良くなった。これはあらかたヒートシンクの制振の効果だろう。


共振は音が大きい時に起こりそうなものだが、小音量時の情報量の向上が特に大きいのは今までの制振対策と同様である。




バイアンプにしたらそっちにも鉛テープ貼るの嫌だな〜。でも明らか音いいな〜。





使ったのは今回もこちら