今日は「Good,Good-Bye」について考えてみたい。1976/2シングル盤としてリリースされている。
先ず「あれ?」と思うのは、曲のタイトルである。「Good-Bye」を修飾しているかのように見える「Good,」である。日本と英語圏の文化の単なる違いかもしれないが、それを逆手に取ったようなタイトルの付け方である。また先週も書いたが、曲の発表と同じ頃に最初の結婚相手である熊本県出身の女性との破局を迎えており、この曲はそのことを歌っているものと思われる。
何度も何度も繰返し、ただただ「さよなら、さよなら」と言っているように聞こえる曲である。「いとし 悲し 寂し やるせなし 恋し」というフレーズに、多少感傷的な気持ちがあるようだが、どちらかと言えば、メロディーから受ける印象からも、面倒なことから解放されてスッキリしているという感じを受ける。また、いつもの陽水らしくなく、歌詞の内容がそのままストレートに伝わって来ているので、余計にそのような印象を受ける曲である。
しかしながら本心は曲からだけでは、計りしれないものがあるのかもしれない。というのも、この年の9/10に大麻で逮捕されており、この後の音楽への取組姿勢が大きく変わっていて、この破局が多大な影響を与えているように見えるからである。この辺の関連については、叙々に述べていきたいと思う。
また、後に再婚の相手として同じ芸能界の石川セリさんを選んだのも偶然ではないのではないだろうか。更に「氷の世界」の大ヒットの直後に結婚していることを改めて考えてみると、両者は無関係ではないのではないだろうかとも邪推してしまうわけであるが、この辺になると全く根拠がないので、これから先は止めておいた方がいいかもしれない。