10 | 晴れわたる青空の下で

晴れわたる青空の下で

人類の歴史は、「侮辱された人間が勝利する日」を、しんぼう強く待っている。インドの詩人タゴール

かみなりが落ちた と、人が騒いでいる。

公園の樹が焦げていると口々にはなしている。

それを聞いて僕は思う。

桜の花が咲いていた頃、あのたおやかな枝を持つ樹が、安物の縄跳びのヒもがぶら下がっている樹が焼かれたのだろうか。
僕をつなぐ鎖と鉄球と重たい甲冑と。

暗い部屋に射す眩しい月明かり。
それが綺麗だと思えた自分はどこへいってしまったのだろう。

ベランダに出て桜に囲まれた公園を下向に見ている。

明るい気分の時の自分を思い出している。左手には漫画のように虹が出ていた。

サンバカーニバルのように明るい活気がそこから風の旋律を具現化している。

風を絵に留めるならば、揺れる桜を見ればいい。時折吹く突風は、何百もの花びらの衣装を着て斜め上から下へ、また右から左下へ、左から右下へ。桜の衣装を着た子供たち。