計画に失敗したヨーロッパの一革命党員に | 晴れわたる青空の下で

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人類の歴史は、「侮辱された人間が勝利する日」を、しんぼう強く待っている。インドの詩人タゴール

計画に失敗したヨーロッパの一革命党員に



もっと勇気を出したまえ

わたしの兄弟

わたしの姉妹よ!


がんばれ――


¨自由¨はどんなことが生起しようとも助長されなければならぬ


こんなことは物の数ではないのだ


一度や二度の失敗


あるいは度重なる失敗で


あるいは民衆の無関心


忘恩によって


あるいはどのような不忠実かのために


あるいは権力


軍隊


火砲


刑法の長尖菌の見せつけで鎮圧されたことなど




わたしたちが信頼するところのものは


いつもあらゆる大陸を一貫し


潜伏して待つ



何びとをも招かず


何ごとをも約束せず


平静に


生き生きした顔つきですわっていて


実証的かつ沈着で


意気沮喪を知らず


忍耐強く待ち


その時を待っている




(これらは忠誠の歌だけではなく

同時に反乱の歌なのである


なぜとなればわたしは全世界のあらゆる不屈不撓な反逆者の盟約した詩人で


わたしと一緒に行く彼は彼の背後に平和と日常の仕事を残し


いかなる時に際しても彼らの生命を捧げ尽くすことを主張するからである)






戦闘は多くの烈しい非常号音と累次の進出と退却とをともなって荒れ狂い


不信者は勝利を得


あるいは彼が勝利を得ると想像し


牢獄


絞首刑


絞殺追○刑


手錠


鉄の首枷


それに鉛丸はそれらの活動を始め


有名無名の英雄たちが他の世界に過ぎてゆき


偉大な演説家たちや作家たちが流刑に処され


遠国にあって病床に横たわり


主張は麻痺して


最も強力な咽喉をしたものも彼自身の血で咽喉をふさがれ


若い人々も彼らが相会したとき地上に向かって彼らの睫毛を垂らす


だが


こんなことには関わりなく自由はその占めた場所から出て行ってもいなければ


不信者が全部を占拠したのでもないのである




¨自由¨がその占めた場所を出て行くときは


一番目に行くものではないのだ


また二番目でも


さらに三番目でもない


それは他のものたちすべてが出て行くのを待っている

それは最後だ





英雄たちや殉教者の記憶がもはや存在しなくなったとき


またあらゆる生命と男女のあらゆる生命と男女のあらゆる霊魂が全地のいかなる部分からも追い出されたとき


そのときだけが自由あるいは自由の理念が全地のその部分から追いだされ


不信者が全部を占拠しに来ていいのである




だからヨーロッパ反乱者


婦人反乱者よ


勇気を出したまえ!


そのゆえはあらゆるものが終息するまで


それと同様に諸君は終息してはならないのだ





わたしは諸君が何のためのものであるかを知らない


(わたしはわたし自身でも、わたしが何のためのものであるかを知らない、と同様に何ものかが何のためであるかを)


だが


たとい計画に失敗したにしても注意深くそれを尋ね求める


敗北しても


貧乏しても


誤解されても


投獄されても――なぜならそれはまた偉大だからである





わたしたちは勝利を偉大であると考えただろうか?


それはその通りだ――だが


今こそわたしには万やむを得ない場合には失敗も偉大であり


そして死と失望落胆もまた偉大であると思えるのである






草の葉
計画に失敗したヨーロッパの一革命党員に
ホイットマン