2009年ニューヨーク・ポスト紙の記者スザンナ・キャハランを襲った謎の病気への壮絶な闘病を描いたベストセラー『脳に棲む魔物』の実写化。


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【ストーリー】
21歳のスザンナ・キャハランはニューヨーク・ポスト紙の1面を飾る夢に向かい突き進み、私生活では付き合い始めたミューレンとも順調で順風満帆でした。しかし、突然の物忘れ幻覚や幻聴、睡眠不足、そして痙攣を起こす激しい発作を起こしてしまう。
入院して検査するが異常は見つからない、しかしスザンナの症状は悪化して身体は麻痺して会話すらできなくなっていく…。

作品パンフレットにも書いているのでネタバレしますがスザンナを襲った病は「抗NMDA受容脳炎」という2007年にようやく名前のついた症例の少ない病気で、あの『エクソシスト』のモデルになった少年もこの病気だったと指摘されています。
主演は『キックアス』のクロエ・グレース・モレッツ。クロエは数年前一度本作のオファーを受けたが、役の年齢に合わないと一度断ったかが再度オファーを受け今ならと作品に参加。若きキャリアウーマンが思いもよらない病気に困惑し人格すら失っていく姿を繊細な表情と時に狂気に満ちた表現で見事に演じていて将来が凄く楽しみです。
母親役はマトリックスのトリニティー役のキャリー・アン・モス…懐かしい。父親役のリチャード・アーミテイジは何となくヒュー・ジャックマンに似てます。
僕は職場が脳外科という事もあって凄くこの作品には興味があったのですが、医師に統合失調症だとか他の精神病だから精神病院へ入院なんて言われても絶対に何か原因があるんだと諦めず医者にプレッシャーをかけて検査させる姿はあまり日本では見られない風景ですね。
そしてそれに後押しされて原因を探す医者にも心が熱くなりました。

因みに昨年公開された佐藤健、土屋太鳳主演の『8年越しの花嫁』のモデルになった方も同じ抗NMDA受容体脳炎』みたいです。