詐欺師の心理テクニック | 心の健康をサポートするカウンセラー 松田大亮 in 徳島

心の健康をサポートするカウンセラー 松田大亮 in 徳島

心の健康や悩みの対応、生き方のヒント、キャンプをツールとしたコーチングなど、日常に役立つ心理学を軸に様々な情報をお伝えしています。

JCCF認定シナジーコーチカウンセラー

心と身体の健康サポーター

キャンプセラピスト
キャンプインストラクター

故郷を離れてひとり暮らしをしていると、やはり人恋しいというか、寂しい気持ちもあるわけです。

 

友達が欲しいなぁ…

誰かと仲良くなりたいなぁ…

新しい出会いなんかないかなぁ…

 

なーんて無意識に思ってたりするものです。

 

 

 

 

つい先日、こんなメールが来ました。

 

 

「相変わらずお忙しくされていると伺いましたがお元気になさってますか?

 

また一緒にお食事でも行きたいですね。」

 

 

…って。

 

 

だれ?

 

 

ってなったんです。

 

 

だって、名前も書いてないし…

 

 

送られてきたメールアドレスには見覚えがありません。

 

 

んー?

 

 

昔の友達か知り合いやろか?

 

 

あ、でも食事に誘ってくれてるなんてうれしいやん。

また今とは別のつながりができたらうれしいし。

 

 

で、こう返しました。

 

「ご連絡ありがとうございます。

ところで大変失礼で申し訳ありませんが、お名前を教えていただいてもよろしいですか?

松田より

 

って。

 

すると早速返信が。

 

「前にご一緒させてもらった黒木です。

安西さんですよね?」

 

 

ん?
 

黒木?

 

安西さん?

 

 

だれ?

 

ってやっぱりなったんです。

 

 

また僕の忘却癖が出ているのか…

 

 

でもどう思いだそうとしても、僕の知り合いの記憶データに「黒木さん」も「安西さん」も脳内検索がヒットしません。

しかも「安西さんですよね?」て。

 

ちゃう(違う)ちゃう(違う)!

 

 

ってなったので、こう返信しました。

 

「どうやら人違いのようですよ。自分は松田といいます。」

 

とあらためて自分の名前を強調し、「お前、まちがえてないか?」という趣旨を促しました。

 

すると、また即レス返信です。

 

「黒木です。確認したいのですが、あなたは安西さんの知り合いでしょうか?」

 

 

いやいやいや

 

知らん知らん。

 

だから安西さんはどっからでてきたんや?

 

 

 

ってなってたら、ほどなく次のメールが…

 

「やっぱり間違えてたみたいです。

おさがわせして申し訳ありませんでした。

 

間違ったことをおしえてくれて本当に助かりました。

ありがとうございます。」

 

とても親切な方だと感じましたが、もしかして女性の方でしょうか?」

 

 

ってきたんです。

 

 

そやろ!

 

間違えてるやろ!

 

やっとわかってくれたんか。

 

 

んー?

 

「もしかして女性の方でしょうか?」って?

 

ん?

 

なんでそんなこと聞くねん?

 

 

となりながらもなんだかメールのやりとりが若干楽しくなって、こっちもまた返信しちゃいました。

 

「すみません。安西さんは存じ上げないです。笑笑

 

ちなみに私は男性です笑笑。」

 

 

するとまた速攻で通知音。

 

お前、このやりとり楽しんでるやろ!って思いながら見てみると…

 

「男性の方だったんですか(変な絵文字)

でも間違えて送ったのが優しい方で良かったです。

こんなことってなかなかないと思うので良ければまたメールしてもいいですか?

 

私は女性ですけど気軽にお話しできたら嬉しいです(変な絵文字)」

 

 

一瞬、「もちろんいいですよ~」

なーんてさらに返信しようとしていた自分にふと我に返り…

 

いやいや

 

なんじゃそりゃ?

 

ってなって思いとどまりました。

 

 

 

冷静に考えると…

 

 

おかしいおかしい。

間違いメールで知り合った相手とふとしたきっかけでお友達になる?

そんな素敵なロマンスストーリーを想像してしまったけれども…

 

 

やっぱりおかしい。

 

 

間違いメールをしてしまった見ず知らずの相手に「お友達になろう」って、ふつう言う?

 

それに間違いメールをしてしまった相手に性別聞く?

 

 

 

ないでしょ。

 

 

これ、あかんやつや。

 

 

へたにメル友になったら、なんか売りつけるか、なんか入会させられるか、勧誘してくるパターンのやつや。

 

もうこの辺にしとこう…

 

 

とそこで放置プレイに切り替えました。

 

 

すると数時間後…

 

 

チーンと通知音…

 

「急にメールしたいと言ってしまいすみませんでした(汗)

忙しいなら仕方がないですけど…

もし嫌ならちゃん言ってください。」

 

そして翌日…

 

「やっぱりダメですか?

嫌なら嫌だと言ってくださいね。待ってます。」

 

 

 

ほらー

 

やっぱりや~

 

 

しつこい~

 

 

あぶなかったぜ…

 

 

はい、ブロック。

 

 

 

 

 

メールとはいえ、なんどもやりとりをしていると、心の距離が縮まってきます。同じ時間を長く共有すると好意が湧いてくるのが人間の心理。

これを単純接触効果といいます。

 

それにメールだと顔が見えませんし、声の色も聞こえません。

かなりリスクを回避して(発信者にとって)、安全に文字だけで人の心に入り込めるんです。

 

こうして善意のちょっと弱った人の心に忍び込んできて詐欺をはたらく。

 

心理学は使い方を間違うと諸刃の刃となります。

 

 

詐欺メールは気をつけましょう。