「こぶとりじいさん」を知ってますか?
「小太り」ではなく、「“こぶ”とり爺さん」です。
まずは、あらすじをザクっと言います。
むかしあるところに、頬に大きなこぶを持つけど、気にせず明るく陽気なおじいさんが住んでいました。
一方、お隣さんで、同じように頬に大きな“こぶ”をもっていて、こっちは“こぶ”を気にしすぎて、陰気で意地悪な性格になり、いつも他人を妬んで暮らしているおじいさんが住んでいました。
ある日、陽気な方のおじいさんが森に芝刈りへ行ったら、鬼たちの宴会に出くわしました。
にぎやかなお囃子を聞いているうちに楽しい気分になってきて、陽気に踊りながら宴会の輪に加わりました。鬼たちはおじいさんの踊りを気に入って、「明日もまた来い。明日来た時にこれを返してやろう」と、おじいさんの頬にある“こぶ”を取ってしまいました。
次の日、この話を聞いた根暗の方のおじいさんは、自分も“こぶ”を取ってもらおうと鬼たちの宴会場所へと向かいました。で、踊ろうとしますが、根暗オーラを発しているので、鬼たちを楽しませることができませんでした。
気分を害した鬼たちは、根暗のおじいさんの空いている頬に“こぶ”をくっつけてしまいました。
それからというもの、根暗のおじいさんは2つの“こぶ”を頬につけて暮らしていかなければならなくなってしまいました。
さて、この話の教訓は何でしょう?
陽気なじいさんは、こぶを気にせず明るかった。
根暗のじいさんは、こぶを気にしすぎて、感じ悪かった。
コンプレックスを持ったらあかんよ!
って話かな?
まあ、確かに間違いではないですが、もう少し深堀りしてみます。
根暗のじいさんは、自分の“こぶ”に劣等コンプレックスを抱いていたんですね。
「この“こぶ”のせいで、自分はこんなに不幸なんだ」
「この“こぶ”がなければ、自分は幸せになれたのに…」
ここでちょっと考えてみてください。
ここに出てくる鬼は、はじめ、こぶを「良いもの」と見なしてるんですよね。
なぜなら、陽気なじいさんに明日も宴会に来させるために、質として“こぶ”を取り上げてるんですよね。
「お前にとって大事な“こぶ”を預かる。返してほしければ、明日も来い!」ってわけでしょ。
“こぶ”を約束手形にしてるんですよ。
ところが、根暗のじいさんに対しては、「お前、気に入らんから、もひとつ“こぶ”をつけてやる」ってなってる。
急にこぶを「悪いもの」と見なしてるんです。
鬼側の“こぶ”の価値観が変わってるんです。
要するに、陽気なじいさんは、その陽気な雰囲気から、
陽気で元気な性格…幸せそう
↓
自分のことが好きなんやろうな
↓
こぶを大事にしてるんやろうな
と見えたわけです。
対して、根暗のじいさんは、その劣等コンプレックスの塊のような雰囲気から、
陰気で元気なさそうな性格…不幸そう
↓
自分のことが嫌いなのだろう
↓
自分の持つすべて…あの“こぶ”も嫌いなのだろう
と見えたんでしょう。
お笑い芸人はブサイクやデブを武器にしてますよね。
あの人たちは、自分のことをブサイクやデブであることを「おいしい」と思ってるはずです。
要するに自分のことが好きか嫌いか
それは、他人にも影響を与える。
つまり、人生はこれがすべてといっても過言ではない。
心理学では、「セルフイメージ」といいます。
セルフイメージを高く持つことが、人を幸せにし、自分も幸せな人生が送れますよ…
ってのが、こぶとりじいさんの教訓だと思います。
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