皆さんこんにちは。副院長の福です。
毎日30度を超え、所によっては35度を超える猛暑日が続いていますが、如何お過ごしでしょうか。水分をこまめにとって、エアコンも活用して、熱中症にならないように御注意ください。
さて、今回は整形外科のまじめなお話をしましょう。超高齢化社会を向かえ、今までは殆ど問題にならなかった病気が、重大問題としてクローズアップされてきています。整形外科の領域では、『骨粗鬆症』 がその最たるものでしょう。高齢者、とくに女性は、加齢と共に骨が薄く、弱くなり、ついにはたいしたケガでもないのに骨折を起こしてしまう、これが 『骨粗鬆症』 です。
骨粗鬆症による骨折のために、介護が必要に成ったり、寝たきりになったりする人がどんどん増えています。
ヒトの骨は、鉄筋コンクリートに例えられます。鉄筋に当たるコラーゲン線維の周囲に、コンクリートに当たるカルシウム分がくっつき、丈夫な骨が出来上がります。カルシウム分は、成長期に骨に蓄えられ、思春期の終わりごろまでにピークを迎えます。その後は、僅かずつ減少し、男女とも50歳を過ぎた頃から減少のスピードが増してきます。女性は更年期以降の骨の減少が男性よりも早く、骨粗鬆症に成りやすいといわれています。ですから、『骨粗鬆症』 にならないためには、若い人は、「過度なダイエットなどせずに、運動して思春期の終わりまでに骨をできる限り増やしておき」、50歳過ぎたら、整形外科で 「骨密度」 を測定し、「骨粗鬆症があれば早期から積極的に治療する」 ことをお勧めします。
さて、鉄筋コンクリートのもう一つの要素、鉄筋のほうですが、実はこちらの役割はまだ十分に解明されていません。鉄筋を横に繋ぐ 「架橋」 と呼ばれる構造があるのですが、正常な 「善玉架橋」 は骨を丈夫にしますが、異常な 「悪玉架橋」 は逆に骨を弱くもろくします。糖尿病ではこの 「悪玉架橋」 が増加し、カルシウム分は正常で、「骨密度」 は正常なのに骨は折れやすくなってしまいます。ですから、丈夫な骨を作るには、糖尿病などの生活習慣病にならないように、常に適度な運動をして、「善玉架橋」 を増やしておく必要がありそうです。
こうしてみると、ヒトはまさに 「動物」、すなわち常に動いて、運動していなければいけない存在だということが良く分りますね。
それでは皆さん、熱中症にならない程度に運動しましょう。それではまた。