以前、脳科学者・茂木健一郎先生の講演会に行ったことがあります。
その講演ではこんな話が出ていました。
脳の快楽物資に「ドーパミン」がありますが、
このドーパミンは「嬉しい!」「誉められた!」などの感情で放出され、人間はこれを励みに生きているそうです。
美味しい水を飲んだり、チョコを食べたり、
好きな人がニコッと笑ってくれる。
それで、ドーパミンが、どっと出る。
そしてこのドーパミン(脳内報酬物質)というのは、
放出の「直前の」行動を強化するメカニズムがあるそうです。
(図)
【強 化】
┌──────────┐
↓
──────> ──────>
行動 脳内報酬物質
つまりチョコを食べる → ドーパミンの快楽ゲット!
すると快楽の直前の「行動」である「チョコを食べる」が強化され、チョコを食べることが好きになる(強化される)
もう何かとチョコを食べてしまうのです。
そう、バレンタインはドーパミンを売っているのです(笑)。
数学者の場合は、子供時代から青年時代のある時に
数学の問題が解けた!嬉しい!!ドーパミン!!!
結果、1日に10時間数学に取り組むようになる。
無上の幸せな時間を得る経験をしているのだそうです。
これを強化学習のメカニズム、というらしいのですが、
このサジ加減で 「どんな人間でも出来る」のだそうです。
そうです、何かを誉めることで
その直前の行動が強化されてしまうからなのです。
つまりは、方向によっては
快楽殺人や犯罪にも行ってしまうことがあるので、
その処方には気をつけようというアドバイスがありました。
【快楽の自己責任】だそうです。
脳は心臓と同じく途切れることなく活動しています。
脳の活動とは、中が「つなぎ変わる」こと。
脳をどんな行動によって「喜ばせるか」。
それによって人間の生き方は変わります。
強化される直前行動は、生物的な欲求を満たすことだけでなく、学問であったり、芸術を生み出すことであったりします。
これが「文化」なのだそうです。
何をするにしても苦労だけではダメ。
最後に誉めてあげる、小さな喜びを得る。
それがドーパミン → 直前行動が好きになる方法です。
自分の脳は何で喜ぶのか?
どう喜ばせるのか?
今日もつなぎ変わっている脳を
デザインするのは自分自身なのです。