今回は心と体の問題についてです。




医療や健康を語る時、どうしても避けて通れないのが心の問題です。




医学の祖といわれるヒポクラテスを始め、古来の先人達は


「病気を診ることなかれ、病人を診よ」と言われてきました。





実際に心の問題を無視しての治療はありえないし、


心の状態が体に影響し、体の状態が心に影響するのを臨床を通じて体験してきました。





心の問題を軽視する医者や治療家がいたら、


病人を診ていない素人と言わねばならないと思う。






姑と同居する事で病気が治らない人、


配偶者(もしくは恋人)の注意をひきつけたいがために病気になる人、


うだつの上がらない言い訳のために病気になる人など、


いくらでもいるではないか。








もちろん表面的には本人も判っていない、潜在意識の話です。


今は臨床心理学の分野で「退行催眠」という技術が発達しているので、


比較的に容易に不調の原因を突き止める事が出来るようです。




しかし、そんな事をしなくても話す言葉やしぐさ、


態度などで見分けられるようでなければ


治療家としては一流ではないでしょう。




そして本人にも判らないうちに治る方へ誘導してあげるのが


プロというもの。







例をあげると


やさしい心を持った女性であれば、



「もうそろそろ治ってもいい頃なんですけどね~」と言って、


弱ったふりをすると、





「この人は私を治すために苦労している、

早く治ってあげて安心させてあげよう」という風に潜在意識が働くため、


治りが非常に早くなる。








逆に私より年上で負けず嫌いな性格の人は内心(潜在意識で)


「こんな若造に治されていい気にさせてたまるか」という心がある。





そういう人にはイヤミったらしく「これは簡単には治りませんね」というと、






「負けまい」という心理が湧き上がってきて、



「早く治ってお前の見立てが間違っていた事を証明してやろう」


という潜在意識が働くので早く治ってしまう。












そして次に会った時は、「先生、だいぶ良くなりましたよ!!」



とかいって、良くなったのを見せにくる。









その潜在意識は



「お前の見込みは見当違いだった、ザマーみろ」という事なのだが、



まぁその人が治ってくれれば良しとしましょう(笑)








これらのケースではあてはまらないが、


全般的に潜在意識を誘導するヒントは「空想を湧かせる」という事。



ふと空想したことは潜在意識に入る。









本人がかってに良い空想を広げるとそのようになる。






この辺に関しては悪用されては困るのでヒントはここまでにしておきます。












あまりタネを明かすと治療にさしさわりがあるのでは?と思われる向きもああるかもしれませんが、





会話をしながらいくらでも潜在意識を転換する事が出来るので心配はありません。








こんな風にプロは何気ない会話からでも潜在意識を自在に転換させる事が出来るのです。








次回はこの心の問題に関連して、


「子供の病気は親のせい!?」をお送りします。