老いてますます
日本映画がいい

若い頃は海外モノが多かったけれど
やはりそれも80年、90年の自分的な頃の映画。
夢中ななって映画館に通ってた頃の。
(あの頃近くのビデオレンタルが1泊?2泊?¥900円とかしてびっくり‼️)
先日、伊丹十三の『大病人』って映画をスカパーでやってた
懐かしい。
当時の病院の考えは古く
癌告知はせず、家族と誤魔化して治療させるって時代、今は治療法が良いからかな、多分告知はする方が多いのでは?
だって今は治る確率高いもの。
てか、副作用の激しい抗ガン剤を、告知無しでやるって気づくじゃろー!ってね
映画だからかなw
伊丹十三ですから、ヒッチャカメッチャカでブラックジョーク満載
父を見舞うと、どうしても悩ましく、暗い気持ちで帰るのだけど
ゲラゲラ笑えたりできた。
この時代、癌は最も恐ろしい病いだっただろう
頑なに告知しない主義の医者が最後は告知して延命よりQOLに目覚めていく物語でもある
主役の三國連太郎さんと津川雅彦さんの会話
ついに告知した後
三國『治療や点滴をしなくなったらどうなる?』
津川『枯れたように死んでいく、だから痰や咳で苦しまなくて済む』
『それだよ、それ、それ。ちゃんと良い答え持ってるじゃない!』
『しかしなぁ、怖い!治療辞める訳だ、俺そうゆうの習ってないから。治す方なら信念持ってるけど…死なすなんて…!』
『死なすと考えるなよぉ、死ぬまでこのジジィを生かすって考えろよ』
『しかしなぁ、何だかみすみす病気に降参するみたいで』
『いいんだよ、こっから先は俺の生き方の問題だ、君らの管轄外だ。君らにとって死は敗北なんだろ?俺は自分の死を敗北なんて思いたくないね。やりたい事をやった後の安らかなエンディングと思いたいよ。うらうらと春の陽の照る中を雲雀が上がる様に昇天したいよ。これ内緒だけどね、死ぬのってそれ程悪くないんだよ、俺知ってるんだ』
それまで、死にたくない!と誰よりも大騒ぎしてたのが変化していく。
そんなやりとりのシーンがあった
管轄外。私もここで使った言葉。
もう父は医療の管轄じゃないって書いたよね。
あの頃、よくビートたけしが
「病院行ったら死んじゃうよ」なんて皮肉ってたな。
それって二つの意味に受け取れて、検査で病気と分かって気持ちが持ってかれる?
と、
治療、治療で最期まで薬漬けで怯えて死ぬ
とたけしファンだった母は言っていた。
医学の恩恵を受けたからこそ、今私も生かさせてもらえてる。
そこも前提で、それとは別物としての見解。
で、それまで医師は、どんなに患者が治る見込みがなくて、喉に穴を開け、口もきけず、身動き出来ず、点滴だらけで、死なせない、のが当たり前。最期その患者が発作を起こしても電気ショックやら何やらで叩き起こし、身内がもう辞めてあげて!安らかに逝かせてあげて!と泣き叫んで頼んでも追い出して救命を続け、結局ボロボロの酷い姿で、家族との安らぎもなく亡くなる。
(今じゃ、そんな強引ないよね、、、)伊丹十三映画ですから!
その直前、院内で知りあった末期の患者が、その身動き取れない患者の部屋に三國連太郎を案内します
『弱っちゃって自分で死ぬ事も、出来ないの。死なせてあげたい、何度もこの人の点滴を引きちぎってあげたいと思ったよ……
俺、死ぬんだよ。分かってるんだ。だけど、家族は一生懸命癌を隠してるからさ、俺それに付き合ってあげてんの。でもさ、もうこうなるのが、薬漬けで死にたくても死ねない人形みたいになるの怖いから、脱走するんだ』
それを聞いて、ますます俺も癌じゃねーか?と疑う三國さん
しかし、その医者(津川雅彦)
が、もし自分の親とかなら、モルヒネで痛みだけ止めて自宅で安らかに逝かせてあげる
ですって。
そこは、今の時代も一緒で
父の病院のある日の担当看護師さんも、自分の親ならこんな延命しない、みたいな事言ってたもんね。
医学の発達で、延命措置の意味合いは大きく変わってきたのでは?
この間ね
父に言ったの
あかりちゃんの言葉を借りて
『死ぬ事は負けじゃない。怖いばかりじゃないのかもしれない。私が偉そうに、、、知ったかぶってるよね。でも私も必ず追いかけて逝くし、ヒロが待っているかもしれない』
もう、耳すらも聞こえてない父に
映画を観る前の朝だった、そしてその日これを観たので、あー似た事を感じるものなんだな、昔も今もと感じた
宮沢賢治の詩じゃないけれど
“南に死にそうな人あれば、行って怖がらなくていいと言い”
みたいな、やつ…
だって、もう、大丈夫だよ、頑張れなんて
おかしいよ。
空々しくって。って思う。
もし私ならもっと、怖くない、悪い事じゃない、負けじゃないって、苦痛と恐怖を和らげて欲しい。
ビビりで気が小さく、気が狂う程怯えてるだろう私を導いて欲しい
口からでまかせだっていい、そう思わせて欲しい
それより、感謝を伝えたい
かな…と。
ありがとう。ありがとう。
何度も言った
全て、私の勝手な想像だけれど
想像力しかないじゃない、この状況じゃ。
ラストの方のシークエンスの
般若心経のオーケストラ
たった276文字の中で一切は空であると説かれ、全ての苦しみから救われると示されている
そうかな、本当かな?
やっぱその時にならないと、分からないよね