朝起きたら寝坊。
急いで起きた途端に
ベッドの角に足の小指ぶつけて
激痛が走る！
ったくふざけんなよと
ベッドを叩くと
枕元に山積みになっていた
漫画が一斉に落下。
あーもう
と思いとりあえず
携帯を確認すると
充電されていない。
うわ最悪だよ‥
落ち込んでるヒマはない。
急いで洗面所にいき
歯を磨こうとすると
歯磨き粉が無い。
しまった買い忘れた。
とりあえず口をゆすぎ
顔を洗って
タオルに手をかけるが
物干し竿ごと落っこちてきた。
もう朝からどたどた。
シャツに着替えて
鏡を見ると
表裏逆に着ていた。
はぁ
急いで家を出ようとすると
DVDの存在に気づく。
確か期限は今日まで。
仕事から帰ってからだと
もう閉店時間。
かなりの枚数借りてるので
延滞は避けたい。
しかしレンタルショップに寄ると
確実に会議には出れない。
とりあえずダッシュしよう。
すると目の前には犬の糞が
異臭を放っている。
ほやほやかよ。
すると通行人が
ヒソヒソとこちらを見ている。
なんだと思い
自分を確認すると
急いだあまりに
スーツどころか
下着のお尻の部分が
やぶれている。
いやいや完全に
僕のものだと思われてる。
家に引き返し
また着替えてレンタルショップに
急いで向かった。
が‥定休日。
マジかよ
諦めて電車に駆け込む。
なんとその車両には
綺麗な女性がズラリ。
うわ最高
と思ったのも束の間。
女性専用車両ということに
気づく。
急いだせいか
汗だくの自分。
完全に変態だ。
車両を変え
ぎゅうぎゅうの
おじさん車両に行った。
目の前には50代の
はげちらかした親父。
おいおいなんで
俺ら向き合ってんだよ。
降りる駅に到着した。
ゆっくり降りればいいもの
なぜみんなすぐに
降りたがるのか。
後ろのやつに押され
二つの唇が一瞬重なった。
おえっ
意外とおじさん柔らかい。
いやそれどころじゃない
あれ？封筒が落ちている。
中にはなんと10万円っ
こんなことあるのか！
ルンルン気分で乗り換えの
ホームへ。
電車を待っていると
急に便意が‥
しまった‥
朝のトイレをしてなかった
すぐさま便所に駆け込み
用を足す
もちろんトイレットペーパーは
無かった
マジかよ‥
とりあえず誰もいないのが
吉だ
ゆっくり用具入れに近づき
中を確認するが
トイレットペーパーは
なかった。
急いで走り改めて
ホームに向かった。
先程拾った封筒の中身は
６万円に減っていた。
するとおばあさんが
駅員と話している
あっ、あの封筒だ
と言い俺を指差す。
ありがとうございますと
泣きながら感謝する。
どうやら孫の
治療費らしい。
中を確認すると
案の定４万円足りない。
自業自得だ。
仕方なく財布を出した。
ちなみに今日はたまたま
７万円入っている。
お金を渡した。
そのあともおばあさんは
ホントにありがとうと
しつこく礼を行ってくる。
とりあえず電車に駆け込んだ。
やはり会議には
間に合わなかった。
上司から
こっぴどく怒られた。
マイナス気分で
コンビニに昼飯を買いに行く。
財布の中を開くと
３万円あるはずが
２万円しかない。
間違って５万円
渡してしまったのだ。
だからあんなに
礼を言ってたのか‥
一日終わり
部長は部下を誘って
飲みに行こうとしてる
部長と目があったが
今朝のことがきっかけで
なにもいわずに
会社を後にしていった。
帰路。
最悪な一日だった。
朝からなにもかも
ついていない。
胸ポケットに入っていた
タバコを取り出し
火をつけようとしたが
ライターの油は
１㍉足りとも
残っていなかった。
はぁ
と重いため息をつく。
負の連鎖って
続くもんだな‥
家に帰るの嫌だから
一人でどこかで
飲んでいこう
そう思い居酒屋に入ると
同僚がいた
もちろん部長も。
うわ最悪
と気付かれないように
店を出ようとすると
おい
と叫ばれた
やべ気付かれちゃったよ。
その声は同僚だった。
すると俺に近寄り
急に握手をしてきた。
わけがわからない。
すると同僚が口を開いた。
今日俺の息子
手術だったんだ。
さっきお袋から
電話があって
無事成功したって！
ありがとな！
どうやら朝会ったおばあさんは
こいつの母親らしい。
お前のおかげだよ
部長もそのことを言ったら
許してくれたぞ！
恐る恐る部長を見ると
こっちにドスドスと
向かってきて
お前は人間として
素晴らしい
今朝はすまなかったな
今日は俺のおごりだ！
明日からまたよろしくな！
最悪だけど最高だな。
‥ん？
なんだ夢かよ‥
うわっ寝坊！！！！
パーラメント りょう