導かれたとしか思えないようなタイミングで見てきました。
「風立ちぬ」



この予告を見ただけでうるっとしてしまったので、泣くだろうなとは予想してたんですが。

色々あって弱ってて、そのタイミングで「風立ちぬ」を見て、救われた気がした。
ん。救われた。

とにかく美しくて美しくて残酷で。
その残酷や恐ろしさすら美しくて。

涙が止まらず。



昔オタクの師匠がおりました。
もう名前すら忘れてしまったけど(苦笑)
彼が事あるごとに名前を出していたのが「岡田斗司夫」さんでした。

今はオタクは一般的だけど、当時はまだ偏見の多かった時代です。
師匠は第一次オタク世代で、マクロスのバルキリーが変形する必要があるのか。というテーマで論文書いちゃうような人でして。

よくガイナックス創設以前から、オネアミスの製作時エピソードとか話してもらって、多大な影響を受けました。

よく周りからアニオタとか言われますが、師匠に「どんなアニメ(マンガ・ゲーム)も好き嫌い関係なく見て、論文が書けるようじゃないとオタクとは言えない。お前はただのアニメ好きだ」と言われ続けていたので、自分がオタクだというのは本当におこがましく感じるのです。
思いっきり好き嫌いしますし、声優さん目当てで見たり、ゆる系が苦手だったり。

そんな師匠が尊敬する岡田さんの「風立ちぬ」の評論を聞いたら、更に納得して泣けるんですよ。
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岡田斗司夫の「風立ちぬ」を語る②~本当は残酷で恐ろしくて美しい「風立ちぬ」~ 電子版/株式会社ロケット
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ようつべに動画あったので、聞きました。

腑に落ちること満載で。
ソレを念頭に置いて見たらまた違う「風立ちぬ」が見られるでしょう。


とにかく、引退会見のある昨日。
見ました。

もうね、次郎と自分が重なりまくりで、最後は号泣。鼻水ずびずび。
泣き止むのに30分かかりました。

気がついた頃から「美しいもの」が大好きで、物を作るのも大好きで。
子供の頃はひたすらプラモデル作ったり、機械を分解して中身をながめては、満足したらまた組み立てたり(配線が美しくないといつまでも配線の位置や色のバランスを直しまくる面倒な子)、しかもとんでもなく集中するので、呼ばれても気がつかなくて何度もげんこつもらいました。

きれいな石とか集めませんでした?(笑)


それと「風立ちぬ」見た後、妹と電話で話したんだけどポロっと口からこぼれたのが

「アタシある時期から好きなことしかやってないんだよね。。。映画見て気がついたけど周りに迷惑かけてるのにも気付かず好きなことしかやってない・・・」

「うん!そうだよ!お姉ちゃん!ようやく気がついた!?」だって・・・


だからすんなり映画に入り込めたんだな。
最後手で口を必死で覆って嗚咽をこらえるくらい号泣したんだなって。

好きなことだけやってきたけど、許されたから泣いてしまった。

個人的にこの作品はジブリ作品という感じじゃなくて、完全に宮崎駿監督作品で、最高傑作だと思います。


この先何度も繰り返し見るんだという確信があります。
それくらい心揺さぶられました。

そしてこの物語はやっぱり宮崎監督自分自身の物語でもあるなって強く感じました。

岡田さんも賛否両論というより「共感と当惑」って言ってた。言いえて妙です(笑)