俺んち来ない?



じゃなくて、泊まってかない?



ってことはそういうことだ



こんなニュアンスは何度かあった



けど、気づかないふりして話をそらしていた



でも、いつまでもそれじゃいけない



もう覚悟を決めた







早織「いいよ」



直人「え?いいの?」



早織「どうして?」



直人「いや、だって断られると思ってたから…」



早織「いいよ」



直人「そっか、じゃコンビニでビール…ジュースとか、買って行こうか 」



早織「うん」




いいよ、なんて



さらっと返事をしたものの本当は



なおちゃんと目を合わせられないくらいドキドキしていた



きっと大丈夫



心に言い聞かせた







直人「入って」



早織「おじゃまします」



直人「適当座ってて。コップ持ってくる」



早織「あ、うん.」




アパレル会社で働いてるなおちゃんのお部屋は



とってもお洒落できちんと整理整頓されていた



キッチンにも調理器具やお鍋が沢山あった




早織「なおちゃん、お料理とかするの?」



直人「あー、学生の時は外で食べるのもったいないし、家でよく自炊してたけど、働きだしてからはなかなか暇もなくて、最近はあんま作ってないなぁ」



早織「へー、すごいじゃん、料理男子!てっきり元カノが置いてったのかと思った」



直人「そ、そんなわけ!!」



早織「わかってるよ(笑)」




ピンポーン♬




早織「あれ?お客さん?」



直人「誰だよこんな時間に」



ガチャ!



櫻子「直人ー!!また玄関開けっ放し!ちょっとマヨネーズある?たこ焼き買ってきたんだけど、臣がマヨネーズかかってねぇ!!って怒るからさぁー」



直人「ちょ!ちょ!!待てよ!勝手に入って来んなってあれほど言っただろ!!」



櫻子「え、いいじゃーん。彼女でもいんの?いやフラレたか、アハハ!」



早織「今晩は…」



櫻子「今晩は…、え??」



直人「ったく」



櫻子「ちょっと!!早く言ってよ直人!!」



バシッ ! ノ)`-' )



直人「イッテぇ!!なんだよ!話聞いてないのそっちの方だろ!」