壱馬「え…」
臣さんの言葉にハッとした
二股かけられた、そのことばかりが頭を巡り
麻衣子の気持ちを考えたことはなかった
もし本当に元カレに執拗に迫られているとしたら…
俺の落ちてる顔を見て臣さんが心配したのか
タクシーを呼んだ
広臣「まぁ、彼女の話もゆっくり聞いてやることだな」
壱馬「はい、そうします。今日はご馳走様でした」
広臣「たまにはこうして呑みに行くのもいいかもな」
広臣「おまえん家○○だろ?俺ん家通り道だから一緒に乗って帰っていいか?」
壱馬「あ、はい、もちろん大丈夫です。」
壱馬「今日はご馳走様でした。」
広臣「お、じゃあな!気をつけて帰れよ!ほらチケットやっとくから」
壱馬「あ、あの…」
広臣「どした?まさか!気分悪いのか?!」
運転手「困りますよ!そういうの!」
壱馬「いや、違う、違うんです…その…」
広臣「どした?!」
壱馬「その、おしっ…おしっ…」
広臣「は?」
壱馬「お手洗い貸して下さい!」
広臣「はぁ?!」
壱馬「すいません、呑んじゃうとトイレが近くて」
広臣「わかったよ!俺んち寄ってけ!!」
壱馬「すいません!本当、すいません。漏れそうっす」
広臣「わーかったから!早く来い!漏らすなよ!」
ったく…
世話のやけるやつだぜ(笑)
俺があんなこと言ったから、彼女のことが心配になったんだろうな
急に呑むペース上がっちゃって。
完璧な人間なんていないんだ
その子のことが好きならば
その子の過去全部受け入れる覚悟でいなきゃ。
すべてを受け入れることができれば
離れて暮らしてたって
心はずっと繋がってるんだ
素直になれよ、壱馬
自分から行動を起こさないと
大切な人は去っていくんだぞ…
そうなったらもう、遅いだろ?




